2023/12/04(月)日テレの隠れ優待

 今回初めて日テレから株主優待が来ました。オンラインフィットネスの「torcia(トルチャ)」とHuluの1カ月分チケット。これ、正式の優待ではなく、隠れ優待ということになってるそうです。証券会社のサイトでも日経などでも日テレは「優待なし」になってますが、毎年7月と12月に送られてくるとのこと。僕が日テレの株を買ったのは昨年11月(株主になったのは約10年ぶり)。今年8月頃まで貸株にしていたので、7月分は届かなかったわけです。

 トルチャはともかくHuluは以前から加入しているのでこれはありがたい。さっそくチケットを登録しました。来年1月分(月額1086円)はこのチケットで払えます。

 良かった良かったと思っていたら、Huluとディズニープラスのセットプランのお知らせが掲載されているのに気づきました。

 セットプランは月額1490円なので別々に入るより586円お得になります。アメリカではHuluとディズニープラスは同じ系列ですが、日本のHuluは日テレがやってるので日本では始まらないだろうと思ってました。7月から始まってたんですね。知りませんでした。トホホ。1月分は優待チケットで払ってしまったので2月からこれに変更します。

2022/02/11(金)配信で見られる2022アカデミー賞候補作

アカデミー賞のノミネート作品のうち、動画配信サイトの見放題で見られる作品を調べてみた。以下の通りです。かっこ内はノミネート部門。
【Netflix】
「パワー・オブ・ザ・ドッグ」(作品賞ほか)
「ドント・ルック・アップ」(作品賞ほか)
「tick,tick…BOOM! チック、チック…ブーン!」(主演男優賞ほか)
「ロスト・ドーター」(主演女優賞ほか)
「Hand of God」(国際長編映画賞)
「ミッチェル家とマシンの反乱」(長編アニメ映画賞)
「ことりのロビン」(短編アニメ映画賞)
「オーディブル 鼓動を響かせて」(短編ドキュメンタリー賞)
「私の帰る場所」(短編ドキュメンタリー賞)
「ベナジルに捧げる3つの歌」(短編ドキュメンタリー賞)

【ディズニープラス】
「タミー・フェイの瞳」(主演女優賞ほか)
「クルエラ」(メイクアップ&ヘアスタイリング賞)
「あの夏のルカ」(長編アニメ映画賞)
「ミラベルと魔法だらけの家」(長編アニメ映画賞)
「ラーヤと龍の王国」(長編アニメ映画賞)
「シャン・チー テン・リングスの伝説」(視覚効果賞)
「フリー・ガイ」(視覚効果賞)
「サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)」(長編ドキュメンタリー賞)

【amazonプライムビデオ】
「愛すべき夫妻の秘密」(主演男優賞ほか)
「星の王子ニューヨークへ行く2」(メイクアップ&ヘアスタイリング賞)

【WOWOWオンデマンド】
「サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)」(長編ドキュメンタリー賞)
「フリー・ガイ」(視覚効果賞)

2022/02/08(火)「ウエスト・サイド物語」のキャプテン・マーベル

 スピルバーグ版の公開に備えてU-NEXTで「ウエスト・サイド物語」を見ていたら、アメコミを読んでいるジェット団の青年のセリフで「キャプテン・マーベル」が「マーヴェル船長」と訳してあって、あれれと思った。近年付けた字幕ではないのだろう。U-NEXTは字幕担当者を表示しないので、2014年にWOWOWから録画したものを確認したら、字幕担当は菊地浩司さんだった(U-NEXTが菊地さんの字幕をそのまま使っているかどうかは分かりません)。
「ウエスト・サイド物語」でキャプテン・マーベルに言及する場面

 間違いをどうこう言うよりも、61年前の映画のセリフに出てくるほど「キャプテン・マーベル」が一般的だったことの方を驚くべきなのかもしれない。

 これで納得していたのだが、調べてみると、マーベル・コミックの「キャプテン・マーベル」が出版されたのは1967年らしい。となると、1961年の「ウエスト・サイド物語」で言及されるキャプテン・マーベルは僕らが知っているキャプテン・マーベルとは別人ということになる。

 Wikipediaを見ると、キャプテン・マーベル (DCコミックス)という項目があった。なんと、DCにもキャプテン・マーベルがいたのだ。「シャザムとしても知られている架空のスーパー・ヒーロー」とある。2019年に映画化されたあの「シャザム!」ですね。初登場は1940年。この時はフォーセットコミックスから出版され、その後、1970年代にDCが版権を獲得したそうだ。「この時マーベル・コミックが社名などでマーベルを商標登録していたため、『キャプテン・マーベル』の使用を避け『Shazam!』に改題された」とのこと。

 だから、「ウエスト・サイド物語」の字幕は「マーヴェル船長」を「キャプテン・マーベル」に直すと誤解の元になるので、「シャザム!」と意訳した方が良いです(……ダメです、61年にはまだシャザムじゃなかったから)。

「ウエスト・サイド物語」のブルーレイがamazonでは1400円だった。買いたくなるなあ。

2021/05/21(金)劇場公開と配信開始時期

 WOWOWプログラムガイド6月号を見ていたら、5月28日公開の瀬々敬久監督「明日の食卓」を6月11日からWOWOWオンデマンドで配信する、との記事があった。劇場公開から2週間での配信は清水崇監督の「ホムンクルス」(4月2日公開、22日Netflixで配信開始)より早い。WOWOWが製作に参加しているから、こういうことができるのだろう。



 WOWOWの加入件数は2018年度の約290万件を最高に漸減傾向にある。2021年4月現在は276万件。加入者が500万人を超えたNetflixをはじめとした配信サービスがライバルになっている。ネックは料金で1カ月2530円(税込み)はNetflixのベーシックプラン990円と勝負にならない。いや、もちろんこれは映画に限った場合で、WOWOWにはスポーツと音楽や演劇のコンテンツもある。しかし、実際にWOWOWやめてNetflixに入った映画ファンが知り合いの中にもいるのだ。

 1月に公開された「ヤクザと家族」はまだDVD・ブルーレイが発売されていないが、Netflixでは今月から配信が始まった。昨年10月公開の青山真治監督「空に住む」はDVD発売(8月4日)に先駆けてamazonプライムビデオで配信が始まっている。すべての作品がこうなるとは思わないが、いくつかの作品においてDVD発売より早く配信開始する流れは競争激化に伴って今後も続くのだろう。

 新型コロナの感染拡大はこの流れに拍車をかけている。「明日の食卓」にも出ている女優の尾野真千子は主演した映画「茜色に焼かれる」の最速上映イベントで「こんな状況で怒られるかもしれないが、ぜひ劇場に見に来てほしい」と涙の訴えをしたそうだ。


2021/04/26(月)アカデミー賞授賞式の“最後の一撃”

 驚いた。こんなことがあるのか。こんなに見事に決まった「最後の一撃」はめったにあることではない。第93回アカデミー賞授賞式は最後に発表された主演男優賞で大きな番狂わせが起きた。事前の予想では昨年8月に43歳の若さで亡くなったチャドウィック・ボーズマン(「マ・レイニーのブラックボトム」)の受賞が有力とされていたが、実際に受賞したのはアンソニー・ホプキンス(「ファーザー」)だった。

 インターネット・ムービー・データベース(IMDb)は主要6部門のファン投票による予測を事前に発表したが、主演男優賞はボーズマンが47%の票を集めてトップ。受賞したアンソニー・ホプキンス(「ファーザー」)は25%だった。他の5部門はいずれも予想通りの受賞結果になっている。ゴールデングローブ賞や全米映画俳優組合賞、放送映画批評家協会賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞などアカデミー賞の前哨戦と言われる各賞でボーズマンは受賞していて、ボーズマン最有力の見方は動かなかった。

 授賞式で主演男優賞の発表は例年、後ろから数えて3番目に行われる。作品賞、監督賞の前だ。今年は作品賞が主演男女優賞の前に変更された。それだけではない。監督賞は序盤に発表された。おまけにこの1年間の映画関係の物故者をしのぶ「イン・メモリアム」では名優ショーン・コネリーを抑えてボーズマンが最後に紹介された。どう考えても今回の授賞式のメーンイベントは主演男優賞をボーズマンが受賞することだったのである。

 授賞式のプロデュースに加わったスティーブン・ソダーバーグ監督は「今回の授賞式を映画のように演出したい」と事前に話していた。授賞式の発表順変更は「映画のように演出した」結果だ。ボーズマン受賞の想定をメインに持ってこなければ、こんな衝撃はなかっただろう。新型コロナの影響でノミネート作品は地味なものが多かったし、授賞式自体も歌曲賞の披露がないなど、地味な印象だった。しかし、この「最後の一撃」によって今年のアカデミー賞は歴史と記憶に深く刻まれることになるだろう。

 受賞結果は以下の通り。発表順に並べた。
【脚本賞】
 エメラルド・フェネル「プロミシング・ヤング・ウーマン」
【脚色賞】
 クリストファー・ハンプトン、フロリアン・ゼレール「ファーザー」
【国際長編映画賞】
 「アナザーラウンド」(デンマーク)
【助演男優賞】
 ダニエル・カルーヤ「ジューダス・アンド・ザ・ブラック・メサイア(原題)」
【メイクアップ&ヘアスタイリング賞】
 「マ・レイニーのブラックボトム」
【衣装デザイン賞】
 アン・ロス「マ・レイニーのブラックボトム」
【監督賞】
 クロエ・ジャオ「ノマドランド」
【音響賞】
 「サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ」
【短編実写映画賞】
 「隔たる世界の2人」
【短編アニメーション賞】
 「愛してるって言っておくね」
【長編アニメ映画賞】
 「ソウルフル・ワールド」
【短編ドキュメンタリー賞】
 「コレット(原題)」
【長編ドキュメンタリー賞】
 「オクトパスの神秘:海の賢者は語る」
【視覚効果賞】
 「TENET テネット」
【助演女優賞】
 ユン・ヨジョン「ミナリ」
【美術賞】
 ドナルド・グレアム・バート、ジャン・パスカル「Mank マンク」
【撮影賞】
 エリク・メッサーシュミット「Mank マンク」
【編集賞】
 ミッケル・E・G・ニールセン「サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ」
【作曲賞】
 ジョン・バティステ、トレント・レズナー、アッティカス・ロス「ソウルフル・ワールド」
【歌曲賞】
 “Fight For You” 「ジューダス・アンド・ザ・ブラック・メサイア(原題)」
【作品賞】
 「ノマドランド」
【主演女優賞】
 フランシス・マクドーマンド「ノマドランド」
【主演男優賞】
 アンソニー・ホプキンス「ファーザー」