2016/10/25(火)「ウォーキング・デッド」シーズン7第1話

 「惨き鉄槌」(原題: The Day Will Come When You Won't Be)」のタイトルが付いている。今年3月放送のシーズン6のラスト、主要メンバーの誰かがバットで殴り殺されたが、殺される人間の視点で描かれたので誰が死んだのか分からなかった(殴られて画面の上から血がドロッと流れた後にもう一度バットが振り下ろされ、画面がブラックアウトする)。それがようやく明らかになった。

 僕はリアルタイムでは見られなかった。代わりにTwitterのタイムラインを見ていたら、リアルタイムで見ている人の阿鼻叫喚のつぶやきが並んだ。ネタバレも書いてあった。というわけで録画したのを見たら、それほどでもなかった(当たり前です)。

 有刺鉄線を巻いたバットで頭を叩き潰すという描写は正視に耐えない。アメリカの地上波は暴力描写の規制が厳しいが、AMCのようなケーブルテレビに関してそれはないらしい。地上波でもケーブルでも家庭で子どもが見る可能性は同じなのだから、これは少しおかしい気もする。

 それはともかく、このドラマを知らない人が見てもこの描写は正視に耐えないだろうが、数年間、このキャラクターを見続けてきた人のショックは計り知れない。特に日本では人気のあったキャラクターだから(うちの次女もファンだった)、「ウォーキング・デッドはもう見ない」という人がいるのも分かる。

 これはアメリカでも賛否あるだろうと思って。IMDbの評価を見ると、17955人が投票した段階で9.3と恐ろしく高い。10点満点が66.1%、9点が16.6%と9点以上が8割を占める。少なくともシリーズのファンはこの内容を支持しているということになる。僕は6点を投票した。ロッテン・トマトでは69%が肯定的評価。平均点は7.2となっている。

2016/10/22(土)3年ぶりの沖縄

 1泊2日の出張で沖縄に行ってきた。沖縄は3年ぶり。数えてみると、仕事では5回目、プライベートでは家族で4回行っているから通算9回目になる。行きの飛行機は「那覇空港混雑のため」出発が30分ほど遅れた。1時間15分ほどで那覇空港着。いきなり暑い。宮崎に比べると、1カ月ほど季節が戻った感じ。上着もネクタイもいらなかった。

 空港ビルの3階にあるA&Wでモッツァバーガーのセットを注文。何度も沖縄に来てるのに、いつも4階のレストラン街に行き、この店には入ったことがなかった。ドリンクはもちろんルートビア。スティーブン・キング「11/22/63」で過去に行った主人公がとてもおいしそうに飲むルートビアを飲んでみたかったのだ。A&Wが出している缶入りは飲んだことがあるが、店では飲んだことがなく、沖縄出張が決まった時から楽しみにしていた。缶入りよりおいしく感じるのは気のせいか。

「ジョイランド」の表紙

 Twitterでつぶやいたら、キングの「11/22/63」文庫版のイラストを描いているイラストレーターの藤田新策さんからリツイートされた。藤田さんは「ミスター・メルセデス」や「ジョイランド」など最近のキングの本の表紙を描いている方。ついでにこの2作の感想を書いておくと、エドガー賞の「ミスター・メルセデス」はもちろん傑作なのだが、個人的には「ジョイランド」の方が好きだ。青春小説、成長小説にミステリを絡めた話で70歳近い作家の作品とは思えないほど切なく、みずみずしい。最近のキングは何度目かの絶好調の時期を迎えた感じがする。

 ゆいレール(モノレール)で県庁前駅まで行く。ゆいレールは1日(24時間)乗り放題券が700円と安い。終点の首里駅まで往復で660円なので、1日に3回以上乗るなら、乗り放題券がお得だ。モノレールは10分間隔で走っている。チケットはバーコードを読み取るタッチ式で、Suicaは使えない。Suicaを導入しなかったのは主にコストの問題らしい。

 夕方まで会議の後、宿泊先の沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハにチェックイン。懇親会場はここの8階にあるレストランだった。部屋は最上階(15階)でとても良かったのだが、禁煙フロア。会議で一緒になった人はアイコスだったので、「こっそり吸う」と言っていた。まあ、こっそりじゃなくてもアイコスなら煙は出ませんからね(水蒸気は出る)。喫煙場所が6階にあるが、すごく狭い。喫煙者の肩身は狭くなるばかりだ。懇親会で久しぶりに飲んだオリオンビールがおいしかった。泡盛の水割りも数杯。「泡盛でポピュラーな銘柄は何ですか?」と聞いたら、残波とか久米仙だそうだ。久米仙は去年、沖縄に行った家内が買ってきた。

沖縄の泊港(Googleフォトが自動で作ったパノラマ写真)


 写真はホテルの部屋から撮影した泊港。スマホで4枚撮影したらGoogleフォトが自動でパノラマ写真にしてくれた。すごいなあ。勝手にストーリーを作る機能は知っていたが、パノラマ写真まで作るとは。

 沖縄滞在中に感じたのはアジア人観光客の多さ。ゆいレールでは中国語や韓国語が飛び交う。僕は計4回乗ったが、必ず中国人、韓国人がいた。先月行った福岡ではキャナルシティ博多の免税店ラオックスが閑散としていて、インバウンド消費の急減を実感したのだけれど、観光客はそうでもないようだ。沖縄の人に聞いても、中国人観光客が大きく減った印象はないとのこと。減ったのは中国が個人にも関税をかけるようになって採算が取れなくなった転売屋で、一般の観光客にあまり影響はないのだろう。平日でこんなに多いということは夏休みなどはもっと多いのでしょうね。

2016/10/19(水)「GANTZ:O」 熱狂的な支持も納得

 「あんなぁ……こーゆーときは嘘でも、頷いとくもんやって」。「おたがい、死なれへん言うたやろ、待ってる人がおるんやろ」。「君を死なせへんっ」。「あのバカ、偽善者全開や」。関西弁の山咲杏(M・A・O)が映画の大きな魅力の一つであることは明らかだ。23歳で3歳の子どもを持つ杏は死んでGANTZに召還される。大阪の街で17歳の高校生・加藤勝(小野大輔)と出会い、老夫婦と孫を助けようとする加藤の真っ直ぐな行動を見て「偽善者星人や」と、からかいながらも、惹かれていくのだ。そして「生きて帰ったら、(息子と加藤の弟と)4人で暮らそう」と無理矢理、加藤に約束させる。

「GANTZ:O」パンフレット

 妖怪型星人が跋扈する大阪でのすさまじい戦闘を描く96分。最初はのっぺりした顔のCGキャラにうーんと思いながらも、脚本の出来は悪くなく、アクションに次ぐアクションに徹した展開を一気に見せる演出も水準をクリアしている。続編もありだろうと思った。

 奥浩哉原作の「GATNZ」(全37巻)で最も評価が高いという「大阪編」の3DCGアニメ化。原作は佐藤信介監督の実写版「GANTZ」と「GANTZ Perfect Answer」(2010年と2011年)が公開された際に5巻ぐらいまで読んだ。大阪編に関してはまったく知らなかったが、「大阪編」を知らなくても、「GANTZ」自体に触れたことがなくても、この映画を見るのに支障はない。これはこれで完結した話になっている。

 加藤は地下鉄のホームで通り魔に刺され、気づいたらマンションの一室にいた。GANTZと呼ばれる黒い球体の指示でわけが分からないまま、大阪に転送され、そこで妖怪型宇宙人たちと戦う羽目になる。東京チームの仲間はアイドルのレイカ(早見沙織)、おっさんの鈴木(池田秀一)、中学生の西(郭智博)の3人。宇宙人を倒せば、点数を与えられ、合計100点になれば、より強い武器をもらうか、死んだ人間を生き返らせるか、記憶を消されて元の生活に戻るかを選択できる。戦いのまっただ中に送られた加藤はたった一人の家族である小学生の弟・歩(森尾俐仁)のために「必ず、生きて帰る」と決意する。

 チームに与えられたのは撃って数秒後に爆発するX-GUN。お歯黒べったりや、一本だたらなどX-GUNですぐに倒せる相手から始まって、次々に登場する妖怪型星人の強さは徐々にパワーアップしていく。巨大な牛鬼やX-GUNの効かない天狗、そして大ボスのぬらりひょん。ゲームを何度もクリアしている凄腕の大阪チームのメンバーも一人また一人と倒されていくほど強い。特にぬらりひょん。次々に形態を変え、つかみどころがない。どうやって倒すかがポイントになるが、ここはもう少し工夫があると良かったと思う。それ以外はまず満足できる出来で、大阪チームの凄腕2人を演じるレイザーラモンHG&RGやケンドーコバヤシら意外な声優陣の頑張りがCGキャラにリアリティーを与えている。

 ハリウッド製の3DCGは興業面を意識するためか、ヒューマンなファミリー映画が多いが、これはPG-12ぎりぎりの描写で若い世代にアピールしている。熱狂的な支持が多いのもうなずける。ただ、個人的には表情の乏しいCGキャラよりも生身の俳優が演じた方がしっくりくる。「ジャングル・ブック」のように主人公以外はすべてCGという映画もできるのだから、日本映画でも考えてほしいところだ。

2016/10/15(土)Google Feed APIの代替その2

Google Feed APIの代替からの続きです。

 開発の終わったMagpieRSSを使い続けるのも少し心配なので、今もメンテナンスされているSimplePieを使ってみた。公式サイトからダウンロードしたファイルのうち、libraryフォルダとautoloader.phpをサーバーにアップして、RSSの指定と表示の加工をするスクリプトを同じ階層に置けばいい。サンプルは以下。

 simplepieget.php

 いろんなサイトを参考にして書いたスクリプトは以下。

 simplepieget.txt

 これをMODXで使おうと思ったが、Feed.phpやMagpieRSSとは違ってスニペットからは動かない。どうもキャッシュの仕様がバッティングしているようだ。以前はSimplePieのMODXプラグインがあったが、もはやない。仕方がないので、JSONファイルを出力してGoogle Feed APIのようにJavaScriptで読み込んで表示することにした。参考サイトはPHP用 Google Feed API が完全に廃止されてしまった時の対応方法。ここはRSS-PHP(Feed.php)を使っているが、JSONさえ出力すれば、あとは同じだ。この方法ならMODXだけでなく、他のCMSでも使えるので汎用性がある。

サンプル Simplepie Test

スクリプト simplepieget.txt

JSファイル simplepieget.js

 表示したいページに
<dl id="simplepieget"></dl>

と書けばOK。ただし、JSONファイルを更新するにはスクリプトにアクセスするか、定期的にCRONで動かす必要がある。

 久しぶりにCRONを使ったら、うまく動かない。コマンドラインからスクリプトを実行してみると、「Could not open input file」とエラーが出る。スクリプトのパスは絶対パスで書かなくてはいけないのだった。スクリプトの中のautoloader.phpとJSONファイルの出力先も絶対パスに書き換える必要がある。これで動いた。うまく動けば、「JSONファイル出力OK。」と表示されます。

 しばらく使っていたのだが、時々、表示されないことがある。戻るボタンを使った時などブラウザがキャッシュを読むので、JavaScriptのページ読み込みのイベントが発生しないからだろう。考えてみると、読み込みだけなら、PHPを使った方が簡単だ。JSONファイルのままだとまた加工しなければいけないので、整形したテキストファイルを出力してそれをPHPで読めばいい。simplepieget.txtの最後の行を削除して以下のようなテキストファイルの出力を書く。

$filename = 'simplefeed.txt'; //←出力するテキストファイル。絶対パスで書く
try{
file_put_contents($filename, $html);
        echo "テキストファイル出力OK。"
        }catch(Exception $e){
        echo "テキストファイルの出力に失敗しました。"
        }

 読む込みは以下のような感じでページに書くか、feedget.phpなどのファイル名で実行する。

<?php
$filename = 'simplefeed.txt';
$file = file_get_contents($filename);
echo $file;
?>

 echoをreturnに変えると、MODXのスニペットにも登録できる。

2016/10/09(日)「ある天文学者の恋文」 中盤以降が単調

 予備知識一切なしで見たので、最初のクレジットを見て初めてジュゼッペ・トルナトーレの監督作であることを知った。トルナトーレにしては、というか、トルナトーレだからなのか、ツイストが決定的に足りない。死んだ恋人から手紙やメール、ビデオレターが届き続けるという設定だけで話が発展していかないのだ。だから中盤以降が単調に感じられる。

 初老の天文学者エド(ジェレミー・アイアンズ)と教え子エイミー(オルガ・キュリレンコ)は恋人関係にあった。ある日突然、エイミーはエドが死んだことを知らされる。ちょうどメールが届いたばかりだったため、エイミーはなかなかエドの死を受け入れられない。彼女の元にはその後もエドからの手紙やメールや贈り物が届き続ける。エイミーはエドが残した謎を解き明かそうと、彼が暮らしていたスコットランド・エジンバラや、2人で過ごしたイタリアのサンジュリオ島を訪ねる。

 エイミーには自分が運転していた車に同乗していた父親を事故で亡くした過去がある(ファザコン気味だから初老の教授と恋愛関係になったのだろう)。学生の傍ら、危険なスタントウーマンのアルバイトを続けているのも父親の死の責任を感じ、死の願望を密かに抱いているからなのかもしれない。父親の死以来、母親とは疎遠になっている。届き続ける手紙の意図は母親との関係を修復させることにあるのかと思わせるが、そのあたりの描写はあっさりしたものだ。となると、手紙の意図が分からなくなる。死んでからも恋人を束縛し続けるだけとしか思えないのだ。さまざまな場面を想定して、こんなに何通もの手紙を用意しておくにはかなりの時間がかかったはず。恋人への思いがさせたことであったにしても、この教授、実はとんでもなく偏執的な男に違いない。ある意味、気味の悪いキャラクターだ。

 描写も感傷過多で、見ていてうんざり。はいはい、ご勝手にどうぞと思えてくる。撮影当時、妊娠4カ月だったというオルガ・キュリレンコは悪くないが、36歳で大学院生役というのは少し無理がある。20代の女優の方が良かったのではないか。古風な響きがある邦題に対して、原題はCorrespondence(文通、通信)。現代的な通信方法は即物的なのであまりロマンティックにはならないなと思う。

 教授のマニアックさはトルナトーレ自身に共通する部分がある。個人的にトルナトーレの映画に心底から感心した作品がないのはマニアックな部分が人物造型に向けられていて、話に向かっていないからだと思う。

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