2009/06/11(木) WordPress2.8ベイカー

 自動アップグレードの通知があったのでアップグレードした。実に簡単。ただ、ダッシュボードを見てみたら、一部が日本語になっていない。WordPressのホームページにはまだ2.8RC1しかなかったが、それをダウンロードしてja.poとja.moをFTPで上書きした。無事に日本語化。Version 2.8 - WordPress Codex 日本語版に書いてあるほど変わった印象はないが、テーマのダウンロードがダッシュボードからできるようになったのは便利か。

 会社でもWordPressを使うことになってXREAにインストールしたら、自動アップグレードができない。テーマのダウンロードもできない。どちらもFTPからダウンロードしようとして失敗する。調べたら、XREAはPHPがセーフモードで動いているためらしい。.htaccessでCGIモードにできるそうなので、明日やってみよう。

2009/06/06(土)「スター・トレック」(2009年)

「スター・トレック」パンフレット

 ロミュランの宇宙船からバルカン星に伸びるパルス兵器を破壊するため、シャトルから飛び降りるカーク、スールーら3人の場面からバルカン星のブラックホールによる崩壊、惑星デルタ・ヴェガのモンスターとのチェイス、そしてレナード・ニモイの登場へと至る中盤が圧倒的に素晴らしい。たたみかけるような演出とはこういうシークエンスの連続を言うのだ。

 それよりも何よりもニモイのシワが刻まれた顔は「スター・トレック」の長い歴史の象徴であり、見ているこちらも感慨を覚えてしまう。僕はテレビシリーズ「宇宙大作戦」は熱心に見ていたが、劇場版はそんなに追いかけていず、ネクスト・ジェネレーションの話はほとんど知らないし、興味もない。それでもニモイを登場させたことによって、この映画がシリーズを再起動させる成功につながったことは疑いようがないと思う。原典への敬意を忘れない作りが好ましい。テレビシリーズで毎回流れたナレーションと音楽が再現されたラストはトレッキーたちを狂喜させるに違いない。「スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐」と同様に第1作につながる作りなのである。

 急いで付け加えておくと、この映画は「スター・トレック」の始まりの物語であり、これまでのシリーズを見ていなくても十分に楽しめる。単なる前日談に終わっていないところがまた素晴らしく、新たなスタッフ、キャストによる元のシリーズとは違う世界(パラレルワールド)のスター・トレックになっているのだ。だから「スター・ウォーズ」のように円環は閉じてはいない。

 劇場版第1作の「スタートレック」(1979年、Star Trek : The Motion Picture)は本格SF風のアイデアが基本にあり、コアなSFファンをも楽しませた。しかし、ロバート・ワイズ監督によるこの超大作はキャストがテレビ版と同じであっても本来スペースオペラであるシリーズとは微妙に味わいが異なっていた。第2作以降は本来のスケールに戻ったが、面白さもそこそこという感じだった。キャストの高齢化も一般受けしない原因であったように思う。今回の映画も話のスケールとしては決して大きくはないが、そのスケールの中でめいっぱいのアイデアと巧みな演出が駆使されて、シリーズの中では破格の面白さとなっている。

 話は西暦2233年、連邦の宇宙船USSケルヴィンが巨大な宇宙船から攻撃を受ける場面で始まる。死亡した船長に代わってジョージ・カーク(クリス・ヘンズワース)が指揮を務め、乗組員800人を脱出させた後、ジョージは生まれたばかりの息子にジェームズと名前を付けて船と運命をともにする。船長を務めたのはわずか12分間だった。25年後、ジェームズ・タイベリアス・カーク(クリス・パイン)は宇宙船USSエンタープライズに乗り組むことになる。バルカン星域にワープしたエンタープライズはそこで巨大な宇宙船と遭遇する。宇宙船はブラックホールによるタイムスリップで未来から来たもので、ロミュラン人船長のネロ(エリック・バナ)は連邦への復讐を図っていたのだ。

 カークがエンタープライズに乗り組んだ後、ドクター・マッコイやスコット、スールーらおなじみの面々が次々に登場してきてファンならうれしくなるだろう。さらに中盤から映画は面白さを加速していく。カークとスポック(ザッカリー・クイント)の確執を軸に笑いを織り交ぜて進行する語り口は見事と言って良い。監督のJ・J・エイブラムスはトレッキーではないそうなので、シリーズを知らない一般観客へのサービスをてんこ盛りにしているのだ。エイブラムス、「M:i:III」でもスピーディーな演出に冴えを見せていたが、今回もその演出に誤りはなかった。クリス・パインも若くて元気の良いカークを好演しており、映画の出来が良かったこともあって、既に第2作の製作が決まっているそうだ。唯一、気になったのは死者をむち打つようなロミュランへの仕打ちだが、目をつぶっておく。

 スポックの母親役の女優が美人だなと思ったら、久しぶりのウィノナ・ライダーだった。残念なことにライダーの写真はパンフレットにはなかった。

2009/06/04(木) MWA賞

 ミステリマガジン7月号でオットー・ペンズラーが今年のMWA賞について書いている。最優秀長編賞はC・J・ボックス「ブルー・ヘヴン」。翻訳は昨年8月に既に出ている。昨年の長編賞「川は静かに流れ」と出版が前後したわけだ。受賞作品で邦訳があるのはこれとメアリ・ヒギンズ・クラーク賞のビル・フロイド「ニーナの記憶」のみ。これは昨年2月に出版されている。ちなみにどちらも「このミス」のベストテンには入っていない。

 ペンズラーの文章で共感できるのは「評価できなかった点は、この5年間で最高のスリラー、トム・ロブ・スミスの『チャイルド44』が候補にさえならなかったことだ」という部分。確かにそれはないだろうと思う。ペンズラーによれば、MWA賞は過去に選ばれたことのない賞全体の責任者が各分野の委員4人を選ぶのだそうだ。これは公平な在り方だが、責任者が特定の分野に理解がないと、その分野からの長編賞の受賞は遠のくことになる。今年の責任者と委員には冒険小説(と僕は思っている)好きがいなかったのかもしれない。

 「ブルー・ヘヴン」と「ニーナの記憶」は会社の近くの書店にいずれも1冊だけあったので買った。どちらもハヤカワ文庫だが、MWA賞を取ったことで早川書房は増刷するのかな。MWA賞には映画のアカデミー賞ほどの効果があるわけでもないので期待薄か。出版のタイミングというのはなかなか難しいものだと思う。オビに「MWA受賞作」とあるだけで、手に取るミステリファンはいるだろうが、どれがノミネートされるかも分からないわけだから、それを待って出版するわけにもいかないだろう。

2009/05/05(火)モン族とミャオ族

 キネ旬5月下旬号を読んでいたら、滝本誠の「グラン・トリノ」評に「モン(ミャオ)族」という記述があった。あれ、モン族とはミャオ族のことなのか。Wikipediaのミャオ族モン族 (Mon)の項をそれぞれ読んでみると、「グラン・トリノ」に出て来たのは明らかにミャオ族。英語ではHmongという表記なので、そのまま訳せばモン族になってしまうが、日本語にする場合はミャオ族とした方がまぎらわしくないだろう。

 ところが、「ミャオ族自身はモン族を自称し、中には『ミャオ』の呼称を嫌うものもいる。このため中国などのミャオ族居住諸国以外では、ミャオ(東南アジアでおおむねは『メオ』と呼ぶ)を蔑称として、公式の場では自称であるモン族と言う呼称を使う傾向がある」というから話はややこしい。日本は「ニッポン」であって、「ジャパン」ではないというのと同じか。ま、ジャパンは蔑称ではないけど。

2009/04/29(水) ミステリマガジン6月号

「オッド・トーマスの霊感」のレビューがあった。僕は感想の中であえて触れなかったが、評者の古山裕樹は「クーンツはクライマックスに途方もない爆弾を炸裂させてみせる。その仕掛けによって本書は犬ありクーンツの作品と同じくらいに心を揺さぶるものに仕上がっている」と書いている。

正確に言えば、クライマックスではないのだけれど、こういうの、書いちゃっていいのだろうか。まあ、この程度の表現ならいいかとも思えるが、何も知らない方が“爆弾”の効果は大きくなるだろう。それよりもクーンツ自身が、この作品の中でアガサ・クリスティー「アクロイド殺し」の犯人を割ってしまっていることの方が問題。いくら古典的な名作でトリックが有名なものであっても、まだ読んでいない人のとても大きな驚きと楽しみを奪うことになる。「アクロイド殺し」を読んでいない人は「オッド・トーマスの霊感」の前に読んでおいた方がいい。ミステリファンなら当然読んでいるでしょうけどね。

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