2011/11/23(水)「プリンセスと魔法のキス」

 最近のディズニーは侮れないなと思う。「塔の上のラプンツェル」もそうだったが、おとぎ話を原作にしながら、とても力強い話にしている。もっともこの映画はE・D・ベイカーのジュブナイル小説「カエルになったお姫様」を原作にしているとのこと。この原作自体が「かえるの王さま」のアレンジらしい。カエルの姿に変えられた王子とキスしたら、自身がカエルになってしまうというまるで「シュレック」みたいな出だしから、レストラン経営を夢見る主人公のティアナが幸福な愛を勝ち取るまでを描く。監督はジョン・マスカーとロン・クレメンツ。音楽はランディ・ニューマン。

2011/11/19(土)「エリート・スクワッド」

 ベルリン映画祭金熊賞のブラジル映画(2007年)。2作目の「エリート・スクワッド ブラジル特殊部隊BOPE」(2010年)と合わせてWOWOWが一挙放送した。日本では劇場未公開のまま、12月2日にDVDが発売される。監督はジョゼ・パジーリャ。

 2本続けて見て断言するが、これは2作目の方が断然、傑作だ。1作目が手持ちカメラとドキュメントタッチを駆使し、警察の腐敗とリオデジャネイロにたくさんある麻薬組織の一つを潰す話だったのに対して、2作目は技術的にも進歩しており、大作映画らしい風格と堂々としたストーリー展開でまったく飽きさせない。州知事を含む政治の中枢に巨悪があるというスケールアップした設定の下、警察特殊部隊BOPE(ボッピ)隊長ナシメント中佐(ヴァグネル・モーラ)の活躍をハードなアクションとともに描き出す。社会派とエンタテインメントを融合した見事な作りと言える。

 IMDBの評価は1作目が8.0、2作目が8.3。2作目はブラジルで1100万人以上の観客を動員し、「アバター」を超える大ヒットになったのだそうだ。脚本のブラウリオ・マントヴァーニは「シティ・オブ・ゴッド」(2002年)の脚本家で、1作目のタッチは確かにそれを引きずった感じがある。「シティ・オブ・ゴッド」ほど描写に過激さがないのはジョゼ・パジーリャ監督の持ち味か。ジョゼ・パジーリャは6本の映画を撮っているが、ドキュメンタリー映画が多く、劇映画はこの2本のみ。描写のリアルさはドキュメンタリー出身であることが影響しているのだろう。

2011/11/14(月)「魔法使いの弟子」

 ディズニーの「ファンタジア」の中にある一編をフィーチャーした作品。ジョン・タートルトーブ監督、ニコラス・ケイジ主演。このコンビの「ナショナル・トレジャー」シリーズと同じく、VFXがたくさんあってそれなりに楽しめた。クライマックスは「ドラゴンボール」の影響がありあり。これ、続編を作っても面白いかもしれない。テレサ・パルマーに注目。

2011/11/10(木)「フェア・ゲーム」

 ダグ・リーマンの演出はどうも切れ味が今一つで、話のポイントが定まらない感じ。イラクの大量破壊兵器をめぐるCIAの女性工作員の実話。

 主人公のヴァレリー・プレイム・ウィルソンはイラクに核兵器開発の事実がないことを突き止め、夫の元ニジェール大使ジョー・ウィルソンもイラクにウラン購入の事実がないことを明らかにするが、ブッシュ政権の副大統領補佐官によって、ヴァレリーがCIA工作員であることをリークされ、夫婦は世間の攻撃を受ける。フェア・ゲームは「格好の標的」の意味とのこと。

 エンド・クレジットは原作同様、登場人物の名前に伏せ字がある。ヴァレリー本人も登場する。面白い題材なのにエンタテインメントが本領であるダグ・リーマンには合わなかったのだろう。生きていれば、シドニー・ルメットにぴったりだったか。

2011/11/04(金)「リアル・スティール」

 リチャード・マシスンの原作「四角い墓場」を基にしたSF。ロボットボクシングという設定だけを借りてVFXで見せる映画にしている。監督は「ナイト・ミュージアム」のショーン・レヴィ。危惧していた通り、凡庸な映画になっている。子供が主人公のファミリー映画だから、ヒットはするだろうが、どうも物足りない思いが残る。

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