2009/08/16(日)ダイオウイカ?

次女を連れて「ナイトミュージアム2」を見る。もう完璧に子供向け。悪役の設定もギャグも子供向けのレベルだった。良かったのはアメリア・イアハート役を演じるエイミー・アダムスだけ。「魔法にかけられて」とはがらっと変わった役柄だが、明るさは共通している。もっと出演作を見たい。

パンフを見て驚いたのは、どう見ても巨大タコの造型をダイオウイカと紹介していること。予告編を見直してみたが、絶対にタコ。製作者たちはイカとタコの区別がついていないのではないか。写真は【倉地紀子のデジタル映像最前線レポート】にあったが、どう見てもタコでしょ、これ。博物館を舞台にした映画なのに、なんだこれはと思ってしまう。

パンフではダイオウイカについて国立科学博物館の窪寺恒己という人が解説していて、「映画の中のダイオウイカ、海洋生物学者の冷静な目で見るとイカ類の特徴である三角形のヒレや長い二本の触腕も見あたりません。でもこれはこれで『ダイオウイカ』」と書いている。これをタコというのは配給会社が許さなかったのかな。

2009/08/11(火)リーフェンシュタール

 レニ・リーフェンシュタールの「意志の勝利」が東京で再公開され、キネ旬8月下旬号で特集が組まれている。リーフェンシュタールはヒトラーの愛人ともいわれた人で、作品は「意志の勝利」とベルリンオリンピックの記録映画「民族の祭典」「美の祭典」が有名。内容はナチスの宣伝映画なので、ドイツでは今も上映禁止になっている。当然のことながら、僕はどれも見ていないが、ニコニコ動画やYouTube、Googleビデオで見ることができる。

 画質が良いのはYouTubeだが、細切れになるので、通してみるなら、Googleビデオが良いだろう。110分余りの長編。

 映画評論家の故荻昌弘さんは以前、リーフェンシュタールにインタビューしてテレビの特番を作ったことがある。タイトルは「美しすぎた映像」だったと思う。僕が「ロードショー」を購読していた頃だから、30年以上前だ。当時もリーフェンシュタールは評価がなかった。いや、評価するのをためらわせる経歴なので、いくら映像的に優れていてもそういうことになるのだ。荻さんは映像の美しさに絞って、リーフェンシュタールを褒めた。「ロードショー」にもリーフェンシュタールのことを書いていた。リーフェンシュタールは荻さんのインタビューについて、「あなたは、私が聞いてほしいと思っていたことを初めて聞いてくれた」と喜んだそうだ。

 というようなことは、2003年9月に101歳でリーフェンシュタールが死んだ際、日記に書いている。「意志の勝利」の上映が東京以外であるのかどうか知らないが、スクリーンで見てみたいと思う。