2006/11/22(水)「ヒストリー・オブ・バイオレンス」

 エド・ハリスが出てくるところまでは予告編で知っていたが、さらにその後があるとは。サム・ペキンパー「わらの犬」を引き合いに出していた評論家がいたけれど、全然違う。日本のヤクザ映画、高倉健主演の映画にありそうな話だ。逆に言うと、そこが少し不満な点で、もっと意外性のあるストーリーが欲しくなってくる。

 デヴィッド・クローネンバーグは肉体の変容から精神の変容を描くようになり、映画が難しくなった。これは単純明快なところがいい。しかも、変容のテーマはしっかりと引き継いでいる。

 よくあるストーリーにもかかわらず、映画を際だたせているのは殺しの場面のリアルさで、後頭部を打たれて顔を半分吹き飛ばされながら、口をもごもごさせている場面とか、鼻を何度も突き上げられて鼻がもげてしまった男とか、暴力の衝動の激しさを物語っていて面白い。ヴィゴ・モーテンセンもマリア・ベロも好演。

 上映時間が1時間36分と無駄がなく、シャープ。

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