2004/05/15(土)「28日後...」

 ダニー・ボイル監督の破滅SF。というよりは、ゾンビもので、新型ウィルスが急速に拡大し、感染によって凶暴化した人間が正常な人間を襲ってくる。冒頭の人っ子一人いないロンドンは「バイオハザード」のラストを思わせるが、他のゾンビ映画と違うのはゾンビに重ね合わせて人間の狂気を描いているからか。感染する前も後も人間は殺し合ってきたというわけだ。クライマックス、残虐な方法で軍人を殺した主人公ジム(キリアン・マーフィ)をセリーナ(ナオミ・ハリス)が一瞬殺そうとするシーンはそれを端的に表している。

 2つあるラストはハッピーエンドの方が好み。劇場公開バージョンはアンハッピーエンドの方だったんですね。特別編のDVDには4種類のラストが収録されているそうだ。そんなにラストシーンばかり作ってどうする…。

 ゾンビ映画にいかにクズが多いかは身にしみて知っている。これはその中では良い方だった。