2016/01/28(木)「Childhood's End 幼年期の終り」第1話

 地球の各都市の上空に巨大な宇宙船が現れる。宇宙人は地球を管理し、「戦争や病気などすべての苦しみをなくす」と宣言。進んだテクノロジーを持つ彼らはオーバーロード(上帝)と呼ばれた。オーバーロードはリッキー・ストームグレン(マイク・ヴォーゲル)を宇宙船内に連れて行き、地球人との仲介役を依頼する。

 IMDbによると、第1話の上映時間は1時間21分。だが、AXNの放送版は1時間足らずだった。あれ、そこで終わり、という感じ。原題は「Overlords」だが、放送版のタイトルは「オーバーロード 前編」となっていたので、途中で切ったのだろう。これと「スーパーガール」「ザ・マペッツ」の3本から3月に本放送を開始する作品を選ぶ「最新ドラマ投票」( http://vote.axn.co.jp/ )のための放送だったので長い予告編みたいなものか。「スーパーガール」同様、VFXに不満はないが、途中まで見せられても評価のしようがない。

 アメリカでは昨年12月14日から3夜連続で放送された。3話とも1時間20分程度の長さ。原作も3部構成だし、3話で完結するのだろう。

 考えてみると、この作品の設定は「地球の静止する日」(1951年。リメイク版は「地球が静止する日」)に似ている。「幼年期の終り」の原作は1953年発表なので、アーサー・C・クラークはヒントにしたのだろうか。と思って、Wikipediaを見ると、「幼年期の終り」の元になったのは1946年にクラーク自身が書いた短編「守護天使」だそうだ。

2016/01/25(月)ドラマ版「スーパーガール」

 アメリカで昨年10月から放送が始まった「スーパーガール」のパイロット版をAXNが24日に放送した。スーパーマン(カル・エル)のいとこのスーパーガール(カーラ・ゾー=エル)がファントムゾーンから出てきた悪人たちと戦う。テレビでVFXがここまでできれば十分で、僕はそこそこ面白く見たが、アメリカでの評判はあまり良くない。

 IMDbの評価は6.4。ロッテン・トマトではレビュアーが97%支持しているのに、ユーザーの支持は51%と低い。ただし、IMDbのエピソードごとの採点を見ると、このパイロット版が一番低くて7.2。話が進むに連れて点数はだんだん上がっていってるのに、シリーズ全体で6.4の採点はおかしい。全体とエピソードごとに別々に投票できるので、こういうことになる。

 主人公のスーパーガールを演じるのはメリッサ・ブノワ。映画「セッション」で主人公のガール・フレンドを演じた女優だ。「スーパーガール」でも健康的な感じで良い。ジェイムズ・オルセンをアフリカ系アメリカ人のメカード・ブルックスが演じているのは大きな改変。アフリカ系のノミネートゼロだったアカデミー賞よりはよほど見識がありますね。

 驚いたのは映画版「スーパーガール」(1984年)を演じたヘレン・スレイターが養母役で出ていたこと。もう52歳で映画ではすっかりご無沙汰だが、アメリカのテレビにはけっこう出ているらしい。

 続けて放送した「CHILDHOOD’S END 幼年期の終わり」も録画したが、まだ見ていない。もちろんアーサー・C・クラークの名作SFのドラマ化で、ミニシリーズらしい。原作は細部をすっかり忘れている。覚えているのはオーバーロードのオチだけ。地球人の“未来の記憶”はどんな造型になっているのだろう。IMDbの評価は「スーパーガール」よりも高い7.1(http://www.imdb.com/title/tt4146128/)。

 AXNのサイトを見たら、第2シーズンの放送開始を前に「ハンニバル」第1シーズンを2月7日に一挙放送するとのこと。「ゴッサム」も2月21日に一挙放送する。フォックステレビでは「ウォーキング・デッド」第6シーズンの後半を最速で放送するし、スカパー!やケーブルテレビを契約している人はネットフリックスなどのオンデマンドサービスは要らないような気が。ネット配信は録画の手間をかけなくても好きな時にCM抜きで見られるのが大きなメリットではありますけどね。

2016/01/24(日)「恋人たち」

「恋人たち」パンフレット

 昨年12月に橋口亮輔監督が担当した日経の「こころの玉手箱」を読んで、心にしみる文章を書く人だなと思った。一節を引いておく。

 「最後にこの人ならわかってくれると思い『助けてほしい』と電話した。『おれ、橋口さんのこと大好きだよ。橋口さんのためなら何でもするよ』と彼。1カ月後、彼には何もする気がないことがわかった。ずーっと風呂に入っていて、湯に浮かんだアヒルのおもちゃを見ていた。斜めになったままで、沈みかけているのに沈まない。『頑張れよ、お前。沈むなよ』。そう語りかけていた」

 アヒルのおもちゃは映画の中心となるアツシ(篠原篤)のアパートの風呂にも浮かんでおり、「沈むなよ」というセリフも出てくる。「恋人たち」に登場するのは普通の人たちだ。いや、アツシだけは妻を通り魔に殺されたという特殊な境遇にあるが、勤め先(橋梁検査の会社)も生活も普通だ。このアツシと主婦の瞳子(成嶋瞳子)と弁護士でゲイの四ノ宮(池田良)に共通するのは周囲に理解者がいず、孤独であること。橋口監督はアツシたちの鬱屈した孤独を描くことで、今の日本の現状と重ねている。

 アツシの妻など3人を殺した被告は心神耗弱で無罪になりそうだ。3年たっても妻の突然の死のショックから立ち直れないアツシは損害賠償訴訟を起こそうとしているが、手続きはなかなか進まない。病院に通っているが、金がないので国民健康保険料も払えない。瞳子は雅子さまの結婚のビデオを繰り返し見ている。そこには若い頃の自分の姿も映っている。ふとしたことから、パート先で納入業者の男(光石研)と知り合い、心をときめかす。四ノ宮は高校の同級生だった男に思いを寄せているが、あらぬ疑いをかけられてしまう。3人はそれぞれに今にも沈みそうなアヒルのような存在なのである。

 しかし、3人とも沈みそうで沈まない。リアルなシチュエーションと描写に笑いを交えて、3人の日常のドラマが語られた後、映画はささやかな希望を用意している。アツシの職場の先輩黒田(黒田大輔)が言う。「笑うのはいいんだよ。腹いっぱい食べて笑ってたら、人間なんとかなるからさ」。大げさな再生ではなく、人が少しずつ立ち直っていくのに必要なのは人とのつながりだ。映画は静かにそう語りかけているように思える。

 映画は元々、時代を映す鏡のような側面を持っているが、最近はそういう作品が少なくなった。今を真摯に見つめ、今を生きる人のドラマを作ることでこの映画はそれを兼ね備えた。無名の俳優たちを起用したことも時代に密着できた理由の一つだろう。登場人物たちの姿に深く共感し、愛おしくなってくる傑作だ。

2016/01/23(土)WordPress.comのWindows版アプリ

 WordPress純正のブログ管理ソフト(ダウンロードはWordPress.com)。WordPress.comのブログだけでなく、自分のサイトで利用しているWordPressにも使える。インストールしたら、メニューなどが英語だった。日本語化はどこで設定するんだろうと少し悩んだ。Acount Settingsの中にInterface Languageの設定があったので日本語を選んだら、日本語化された。

WordPress.comのWindows版アプリ

 WordPressにJetpackをインストールしておくと(たいていインストール済みのはず)、アカウントとパスワードを入力するだけでサイトのURLも入れてないのに、ブログにつながる。機能は記事編集や更新、デザイン(テーマ)の変更など各種設定。ローカルで編集できるので便利さは感じるが、やはり実際の管理画面の方が機能は多い。

 まだ更新には使っていない。読書ブログなので本を読まなくちゃ書けないが、昨年12月から本を読む時間がなかなか取れなくて読書量が激減中なのです。なぜかと言うと、寒いから。布団から手を出して本読んでると、手が冷たくなる。それがいやだから、読書が続かない。要するに寝室が寒いわけです。読み終わった本は少なくて、途中まで読んでる本が多数。そのほか積ん読も多数ある状態。

Surface Pro2の電源コード交換

 大きく折り曲げることを繰り返すと破損し、破損したコードが発熱・発火の恐れがあるとのこと。日本マイクロソフト、「Surface Pro」用のAC電源コードを自主回収 - PC Watch参照。この記事は見出しが間違ってますね。回収はせず、新しいのを送ってくるだけです。古いコードは自分で処分する必要がある。さっそく、申し込んだ。申し込みにはシリアル番号が必要で、どこにあるのかと思ったら、スタンドを開いたところにあった。

2016/01/22(金)「auでんき」では安くならない

 4月からの電力小売り自由化で各社の乗り換えPRが盛んになってきた。本当に安くなるんだろうか。入るなら携帯とのセット割りがある「auでんき」だろうと思って、わが家の電気使用量でシミュレーションしてみた。

 auでんき料金シミュレーションのページは従量電灯Bしか選べないのがまずダメ。うちはエコキュートを使っているので電気使用量が多く、夜間の電気料金が安い季時別電灯(深夜は1kwh10円ぐらい)を契約している。とりあえず12月分の使用量で計算してみると、年間料金は今より9万円以上高くなる。11月分で計算してみても年間3万円近く高い。au WALLETで5%返してもらっても焼け石に水状態。新電力はどこもこういう感じだろう。給湯に電気を使っていない家庭向けなのではないか。

 九州電力のシミュレーションもやってみた。新料金プランの「電化でナイト・セレクト」に変更すると、今より6500円高くなる。季時別電灯の新規契約は来年3月までという(九州電力 平成28年4月に向けた新しい料金メニューの設定について)。その後にエコキュートなど電気給湯器を導入する世帯は料金が今より高くなるはずだ。

同じ契約の平均とわが家の比較。九州電力のホームページより

 九電の「省エネ快適ライフ」に登録すると、同じ契約の平均との比較ができる。上の画像はその結果。わが家の使用量は平均より低い。これは太陽熱温水器を併用している効果だろう。ただ、個別に見ると、デイタイム(10時~17時)とリビングタイム(8時~10時、17時~22時)は平均をわずかに上回っている。エアコンをほとんど使わないのに高いのはプラズマテレビと冷蔵庫の影響かなと思う。十数年使った冷蔵庫は昨年夏に買い換えたので今年は少し下がるはず。

 あとはプラズマテレビだ。調べてみると、今より大型の4Kテレビに買い換えても、電気使用量は今の半分近くに減る。これは買い換えの説得材料になります。