2000/11/08(水)「スペース カウボーイ」

 40年前、宇宙飛行士への夢を断たれた4人の男たちが、ロシアの通信衛星落下をくい止めるため、再び宇宙を目指す。前半はNASAから依頼を受けたクリント・イーストウッドがかつての仲間ダイダロスの3人を一人一人訪ねる。「七人の侍」風の描写で、ここから訓練を受けるまでがちょっと単調。しかし、宇宙に行ってからの描写はSFファンなら堪能するだろう。

 NASAはとにかく宇宙空間の資料は大量に持っているわけで、ここをクライマックスの舞台にしたのが成功の理由。スペースシャトルや衛星、無重力の描写など非常にリアルだ。衛星とシャトルが衝突する場面の質感も素晴らしい。火星に降りてから腰砕けになった「ミッション・トゥ・マーズ」も宇宙空間の描写は際だっていたのだから、NASAの力はやはり大したものだと思う。

 宇宙空間を舞台にしていてもこれはSFではなく現実のすぐ隣にある話。後半に用意される通信衛星の秘密(これが明らかになる場面は迫力がある)はスパイアクション風である。設定にはちょっと無理があるけれど、イーストウッドの映画だから別に気にしない。極大から極小へとアクロバティックなカメラワークが披露されるラストと、そこにかぶさる「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」の使い方は微笑ましい。

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