メッセージ

2004年12月23日の記事

2004/12/23(木)「ラブ・アクチュアリー」

 クリスマスに見るにはぴったりのラブストーリー。クリスマスの5週間前からクリスマス当日を経て、その1カ月後まで、いくつかの愛が並行して描かれ、それぞれにうまい。監督は「ブリジット・ジョーンズの日記」の脚本家リチャード・カーティスで、これが監督デビューという。それにしては手慣れたものである。

 親友の恋人を好きになってしまった男の思い(これはなんせ、相手がキーラ・ナイトレイですからね。仕方ありません)とか、首相と秘書の秘めた恋とか、作家とポルトガル人メイドの恋とか、おかしくて切なくて悲しくてハッピーなさまざまなパターンが用意されている。終盤にはいくつものクライマックスがあって、お腹いっぱいという感じ。

 カーティスの音楽のセンスはよく、ジョニ・ミッチェルの歌がエマ・トンプソンの悲しみの姿にかぶさる部分などは情感がある。ヒュー・グラントは首相にはとても見えない(実際のブレアの方がハンサムだ)が、作品の傷とも言えない。ローラ・リニーが家まで送ってきた男に「1秒だけ待っていてくださる」と言った後の場面はおかしかった。このセリフは終盤、別の人物が口にする。

 多数の出演者を描き分け、たくさんのストーリーがあるのにすっきりした印象にした脚本のレベルは高い。これと出演者の好演が相乗効果を上げた佳作と言える。カーティスは「ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12ヶ月」の脚本も担当している。

2004/12/23(木)爆笑厳禁

 骨折して5日目。そろそろ痛みが収まってくるのではと少なからず期待していたが、まだまだ痛い。痛みには慣れてきたが、痛いのに変わりはない。一番の敵は笑いと咳である。幸いなことにクシャミはまだ出ていない。これが一番痛いんだろうと想像する。咳はなんとか我慢できても笑いはなかなか我慢できない。ついつい笑ってしまうと、体を折り曲げて痛がることになる。すると、ますます痛い。

 きょうも家で爆笑してしまい、七転八倒した。いや本当に転がったわけではない。そんなことをしたら、痛みは想像を絶する。

 宿題をしていた長女がこう聞いた。

 「『進む』の反対は何?」

 家内が答える。「退くでしょう。進退って言うから」

 長女のそばにいた小学1年の次女がポツリと言った。

 「むすす」

 これがいけなかった。笑いと痛みが同時にこみ上げてきて、我慢できない。くずおれて苦しむ羽目になった。「むすす」という語感がおかしかったからではない。僕が冗談で言おうと思っていたのに先を越されたからだ。「こいつ、同じこと考えやがって」と思ったらおかしくてたまらなくなったのである。苦しんで体を震わせていると、体の中で「ベリッ」という響きがあった。

 うーむ。形成され始めた仮骨が剥がれたのかもしれない。家にいると、肋骨骨折はなかなか治りませんね。かといって、会社でも昨日、爆笑してしまって苦しんだんですけどね。