2002/09/18(水)「バイオハザード」

 人気ゲームの映画化。といってもストーリーは映画のオリジナルという。地下にある研究所“ハイブ”でウィルスが拡散し、マザー・コンピューターのレッド・クイーンの防御装置が作動。研究員ら500人が全員死亡する。主人公のアリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は一時的に記憶をなくしており、わけが分からないまま特殊部隊とともにコンピューターを止めようと、ハイブに向かう。クイーンの武器で隊員の半数以上は死ぬが(このレーザー型の殺人兵器の場面がなかなかよくできている)、アリスら数人はなんとかコンピューターの停止に成功。しかし、その途端、ウィルスによってゾンビ化した人間たちが襲ってくる。

 ゾンビ映画というのも久しぶりに見たが、もうこのパターンは描かれ尽くしているので、この映画にも新機軸は見当たらない。頭にダメージを与えれば、ゾンビを仕留められるというのはこれまでと同様だし、咬まれると感染するのも同じ。いつこどこかで見た光景ばかりである。ポール・アンダーソン監督の演出も荒っぽく、ショック演出ばかりが目につく。しかし、ミラ・ジョヴォヴィッチの魅力が映画に輝きを与えた。セクシーでアクションもこなすカッコ良さ。もともと気が強そうな顔つきだが、襲い来るゾンビ軍団を撃退して地上へ脱出するリーダー的存在として説得力がある。ミラがいなければ、映画はどうしようもない出来になるところだった。ミラ主演で2作目が計画されているとのこと。次作でもミラの魅力を堪能させてくれる映画に仕上げてほしいところだ。