2014/06/05(木)テレビ修理

テレビの内部

 プラズマテレビが壊れた(パナソニックのTH-P46VT2)。電源を入れると、2、3秒で消え、赤い電源ランプが11回点滅する。検索してみると、こういう症状はけっこう多い。ホコリがたまったことによってファンが止まり、安全装置が働いているらしい。買ったのは2010年11月。3年半でつかなくなったテレビは初めてだ。ヤマダ電機の長期無料保証(5年)に入っていたのでサポートセンターに連絡した。

 翌日、サービスマンが来た。持ち帰って修理するのかと思ったら、テレビの裏を開けて清掃を始めた。ファンを取り外し、全体にたまったホコリをきれいにした。それで無事復旧。所要時間30分ほど。修理費用が高いようであれば買い換えも考えていたのだが、部品交換がなかったので無料。延長保証に入っていて良かった。

 パソコンのガワを開けると、ホコリがたくさんたまっているが、テレビの内部もそれと同じ状態だった。パソコンなら自分でガワを開けて掃除することもできるが、テレビの場合はネジが多いので面倒だ。それでもできないことはないかな、という感じはした。ただ、自分でやってテレビがつかなくなる例もあるそうだ。延長保証に入っているなら、頼んだ方がいい。ホコリ対策はテレビのそばに空気清浄機を置くか、裏側にこまめに掃除機をかけるしかないらしい。

2014/05/25(日)「アクト・オブ・キリング」

 映画の中盤、インドネシア国営放送の対談番組に、かつて1000人を殺した主人公アンワル・コンゴと民兵組織パンチャシラ青年団のメンバーが登場する場面がある。現在の政権は共産主義者や華僑など100万人が犠牲になったといわれる1960年代の虐殺の上に築かれているので、虐殺者が国内で非難されることはない。しかも共産党は現在、非合法なのでインタビュアーの女性は嬉々として虐殺の様子を尋ね、アンワルらは自慢げにそれに答える。

 信じられないようなシュールな場面だ。思わず、「ロボコップ」に出てきたシュールなニュースを思い浮かべた。あれは現実をデフォルメしたフィクションだが、これはありのままの現実。だからかなりショッキング(というか、あまりに現実離れしていてあきれる)。監督のジョシュア・オッペンハイマーは「ホロコーストから40年後のドイツに足を運んだら、そこではまだナチスが権力をふるっていた、というような感覚」と語っているが、的確な比喩と言うべきで、インドネシアという国は一般的な正義が実行されないまま現在に至っているのだ。

 シュールと言えば、アンワルの相棒であるヘルマン・コトが選挙に出馬する場面もそうだ。映画の中で女装するのでマツコ・デラックスと評している人がいたが、僕は西田敏行をもっと太らせて色黒にして知性を抜き、がさつにした男のように思えた。そういう男が選挙に出るというのもシュールだが、名刺を配るヘルマンに対して有権者のおばちゃんたちが「名刺だけかい? ボーナスはないの?」と(カメラの前で)平気でお金を要求するのもシュール。「集会に数千人集まれば、その数千人はみんな金をもらっている」というセリフもあり、票を金で買うのが普通の社会らしい。だいたい、ヘルマンが選挙に出ようと思ったのも議員になって賄賂で儲けるためだ。民兵の幹部が華僑の商店主に金を要求する場面もあり、要するに金がすべてを動かす社会なのだろう。映画はスマトラ島で撮影されたそうなので、これがインドネシア全体に言えることなのかどうかは分からないが、インドネシア大丈夫か、と思えてくる。

 主人公のアンワルはかつて行った虐殺の際、鉈で切断した首の目を閉じなかったことを悔やんでいる。未だに悪夢を見ることがあるのはこれが原因だったと考えている。虐殺が始まった当初は殴り殺していたが、周囲が血だらけになり、その臭いと片付けに手間がかかったため、アンワルは針金で絞め殺すようになる。そのヒントになったのがアメリカのギャング映画だというのが恐ろしい。映画は現実を取り込むが、逆に現実に影響を与えることもある。アンワルは映画中映画で虐殺者の役を演じ、その後、被虐殺者の役も演じる。そして嘔吐してしまう。これをアンワルが過去の行いを反省したからと受け止めるのは早計で、「es[エス]」(2001年)で描かれた実験を持ち出すまでもなく、人間は演じる状況に影響を受けるのだろう。

 残酷な場面ばかりだったら苦手だなと思いながら見たが、全然そんなことはなく、さまざまに刺激的な映画だった。これは人間の暗黒を描いた映画ではなく、普通の人間が状況に流される姿を浮き彫りにした映画だと思う。すこぶる面白い。傑作。

2014/05/17(土)「エンド・オブ・ホワイトハウス」

 ホワイトハウスが陥落するまでの描写は迫力たっぷりの傑作。しかし、その後は「ダイ・ハード」的展開そのままなのが大いにマイナス。1人のタフガイがテロリストを撃退するという設定を真似るのはけっこうだが、それにしてももっとオリジナルな工夫がほしい。

 中盤で敵に寝返ったかつての仲間と主人公が対峙する場面などは「ダイ・ハード」でブルース・ウィリスとアラン・リックマンが遭遇する場面の劣化コピーで、相手が裏切ったことを簡単に後悔するところなど、観客をなめているとしか思えない展開だ。アントン・フークワの演出自体に弱い部分はないので、これは単純に脚本の出来が悪かった結果だろう。志が低すぎるのだ。

 テロリストを今はやりのイスラム教徒ではなく、北朝鮮にしたところだけが新味だった。

2014/05/10(土)au WALLET申し込み

 21日からサービスを始めるau WALLETは6月末までに申し込んでチャージをすれば、1000円+チャージ金額×15%がもらえる。じぶん銀行からチャージすれば、さらにチャージ金額×5%が加算される。上限の25000円をチャージすると、4750円もらえるわけで、これだけでもWALLETを作る理由にはなる。楽天Edy、Suica、nanacoを使っているので電子マネーはもう不要と思っていたが、4750円は大きな魅力。さっそく申し込んだ。途中に2段階認証(携帯にCメールが届く)が入るが、クリックしていくだけで申し込める。クレジットカードとは違うし、携帯加入者の身元は分かっているので審査がないのだろう。

 WALLETに関してはポイ探ニュースが詳しい。メリットはマスターカードが使える店ならどこでも使えること。auがおサイフケータイにせず、プラスチックカードにしたのはこのメリットも一因なのではないかと思う。店舗に専用のリーダーを置く必要がないので導入コストが削減できるのも大きい。

 現在のauポイントは今後、WALLETポイントに変わる。これまでは家族の携帯電話料金を一括で支払っていた場合、auポイントが合算してたまっていたが、WALLETポイントはau IDごとにたまる。これはデメリットで、1人分の携帯電話料だけではポイントのたまるペースが落ちるだろう。ためたポイントが現金として使えるのはnanacoと同じ。これは他のポイントへの交換などより分かりやすい。

 チャージはじぶん銀行のほか、マスターカードやauかんたん決済からできる。子供に持たせてauかんたん決済で勝手にチャージされたらたまらないな、と思う。未成年のチャージがWALLETポイントからしかできないのはこれを防ぐためだろう。でも大学生の場合はできてしまう。自動チャージの設定をされたら際限がない。楽天Edyにも言えることだが、自動チャージの仕組みはない方が良いと思う。

 チャージでポイントがたまるクレジットカードはポイ探ニュースには「三菱UFJニコスとクレディセゾンの広報にそれぞれ確認した所、au WALLETへのチャージに関しては、ポイント付与対象外とはなっていない」とある。これ以外のカードについては不明で、auのサイトにもまだ書いてないが、auへの支払いをカードにしているなら、チャージをauかんたん決済で行えば、カードのポイントも間接的に付くことになるのではないか。auのご利用いただけるクレジットカードを見ると、JCB、VISAなど各社のカードがあるので、ポイントの二重取りは可能だと思う。それともチャージの分だけポイントが付かなくするのだろうか? JCBやVISAで直接WALLETへのチャージはできないが、auかんたん決済の支払いには使えるというのはややこしい。→かんたん決済経由でチャージできるのは「三菱UFJカード (MasterCard/Visa)、DCカード、NICOSカード、セゾンカード (MasterCard/Visa/JCB)のみ」だそうだ。うーん、残念。

 いずれにしても、じぶん銀行のチャージで5%付与される12月末までは(口座を持っている人は)じぶん銀行でチャージした方がお得だ。このキャンペーン、ネット銀行の中では規模が小さいじぶん銀行の利用者を増やすのにも効果があるだろう。

2014/05/06(火)Discover Pro

Discover Pro

 予定より2カ月早くゴルフ7が2日に納車された。一般的な装備(バイキセノンヘッドライト+Discover Proパッケージ)だったので、他のディーラーと交渉して先に取り寄せることができたらしい。さっそく3-5日に福岡まで往復し、約700キロ走った。このうち高速道路は600キロほど。最高出力が140馬力では少し物足りないかなと思っていたが、170馬力のGT-TSIと比べて遜色なかった。250Nmの最大トルクが効いている。

 高速を走っていて便利だったのはアダプティブ・クルーズコントロール(ACC)で、いったんオンにすると、アクセルもブレーキも踏む必要がない。先行車の速度にぴたりと追随し、適当な車間距離を保ってくれる(車間距離の設定は近い、やや近い、中間、やや遠い、遠いの5段階)。高速であまり追い越しをかけず、90-100キロ程度で巡航する僕のようなタイプにはとてもありがたい機能だ。ACCの設定速度の変更はステアリングにあるボタンからできる。レーンキープアシストシステムが働いているので、車線をはみ出しそうになったら補正してくれる。自動運転までもう少し、というところだ。もっとも、ACCは先行車の急ブレーキには対応していないから注意は必要だ。

 途中で1時間ほど渋滞に巻き込まれたが、燃費はリッター18キロだった。メーカー発表のJC08モードは19.9キロだから、まずまずか。運転していて、おっと思ったのは緩やかなカーブが連続する長い下り坂でエンジンの回転数が急に上がったこと。マニュアルでシフトダウンしたわけではない。一度だけならまだしも二度あったので、エンジンブレーキをかけるため自動でシフトダウンする仕組みを備えているのだと思う。坂道でブレーキを踏み続けるのは危険なので、それを回避しているのだろう。

 Discover ProはカーナビのほかAV機能(テレビ、ラジオ、DVD、CD、SDカード)と車両情報表示、ハンズフリーフォン(BLUETOOTH接続)など。音楽ファイルを取り込めるスペースは12GB程度で3000ファイルまでの制限があるようだ。CDからの録音とSDカードからの取り込みの両方をやってみた。CDからWAVで録音すると、ファイルサイズが大きくなるし、表示される曲名がファイル名になってしまう。MP3に変換してIDタグを入れ、SDカードから取り込んだ方がいいようだ。写真はamazonのMP3ダウンロードで購入した「アナと雪の女王」日本版サウンドトラックを再生しているところ。ダウンロード購入のものはこんな風にジャケット写真も表示できるのでいい感じだ。スマホに入れた音楽はBLUETOOTH接続で聴ける。曲名は出ない。僕はラジオNIKKEIを聴くことが多いので、BLUETOOTHは音楽よりもラジオを聴く際に使うことが多くなるだろう。

 ラジオもテレビも受信できる放送局を自動で表示する。テレビは起動ボタンがなく、メニュー画面から選択しなくてはいけないのが難点。走行中は画面表示ができないので、こういう仕様にしたのかもしれない。TVキャンセラーは販売されているが、27,000円もする。一度プログラムを書き換えるだけで、この価格は高いと思う。

 肝心のカーナビ機能はまずまず。「左折専用レーンがあります」など余計なアナウンス(設定でオフにできる)がある割に、必要なアナウンスがなかったりする(一度、道を間違えた)。カーナビのデータは3年間は無料で更新できるそうだ。

 ちなみに、例えばCar Watchには「エアコン操作部の下のハッチを開くとオーディオの外部入力、USBポートがある」と書いてあるが、僕の車にはiPhone用のドックコネクタしかない。初期のバージョンと変わったのだろうか。Discover Pro非装着車にはあるのかもしれない。いくらiPhoneのシェアが(日本では)約7割もあるとはいえ、Android派にとってあまりと言えばあまりの仕打ちじゃないでしょうか。ま、スマホの充電はシガーソケット(ただし、タバコに火はつけられない。単なる電源)からできるので支障はないんですけどね。