2021/02/26(金)IdeaPad Duet ChromebookはPCモードで

 3年近く使って動作が遅くなったAndroidタブレットの代わりにレノボのIdeaPad Duet Chromebookを買った。昨年6月の発売時には4万円余りの価格だったが、今は3万円余り。店によってはポイント値引きを入れると実質3万円弱で買える(僕はコジマPayPayモール店で買い、実質2万9000円だった)。コストパフォーマンスが良くなったのでさらに売れているそうだ。

IdeaPad Duet(amazonより)

 Chromebookを使うのは初めてだが、ブラウザのChromeとGmailを使っている限りは普通のPCと何ら変わらない。Netflixなどの動画も普通に見られる。PC Watchのレビュー(5万円以下のChromebookでAndroidタブレットの代わりに遊べるか? ~Chromebook活用術【エンタメ編】)には「Huluは起動できるが動画が再生できなかった。また、Netflixは動画自体は再生できるものの起動が非常に重く、ログインまでかなり待たされる」とあるが、Huluは普通に再生できたし、Netflixも重さは感じなかった。昨年8月時点の記事なので、その後、対応が進んだのかもしれない。

PCモードでのWOWOWオンデマンドの起動画面
WOWOWオンデマンド起動画面

 WOWOWオンデマンドも問題なく再生できた。ただし、キーボードを付けたPCモードでアプリを起動すると、起動時のインターフェイスはスマホ用のままだった。再生すると、全画面表示になる。

 タッチパッドが使いやすいのでマウスは不要と思ったが、Bluetoothでマウスをつないでみたら、さらにPCとして使いやすくなった。キーボードを外すと、タブレットモードになるが、個人的にはセカンドPCとして使った方が面白いと思う。

 キーボードは本格的にガシガシ打つのには向かないが、メールや簡単な文書作成に使うのだったら十分な作り。僕は2代目Surface Proを使っていたが、あのヘナヘナのキーボードよりはよほどましである。はまったのはシフトキーが見当たらないこと。「あれ、これではアンダーバーとか入力できない」と思ったら、左右にある↑キーがシフトキーだった。

 Microsoft OfficeはGoogle Playからインストールできるが、Microsoft 365(旧Office 365)に加入しないと、編集と保存ができない。購入しないと使えないのはWindows PCでも同じことだから、決定的な弱点にはならないだろう。簡単な編集だったら、OneDriveを使えばいい。

 調べたら、Microsoft 365 Personalは年額12,984円で5台まで同時使用が可能になっている。パソコンに付属するOffice Personalの価格は2万円ぐらい(ソフト単体で買うと32,784円)だから、複数のPCを持っている人はMicrosoft 365の方が安くなる場合があるだろうし、1TBのOneDriveが使えることを思えば、1台でも元は取れるかもしれない。と、前々から思ってはいるが、なかなか踏ん切りがつかない。僕がMicrosoft Officeの中で頻繁に使うのはExcelぐらいなのだ。

 そんな風にPCとして使いたいと思わせるほど、IdeaPad Duetはよく出来ている。キーボード接続時に標準IMEしか使えないのは残念だが、我慢できるぐらいの変換精度ではある。

2021/02/25(木)レヴォーグのアラーム

 先日、レヴォーグの後部座席に初めて人を乗せた。走り始めたら、何かのアラームが鳴り始めた。メーターのディスプレイには何も警告表示はない。路面が悪いのか、センターラインをはみ出しているのか、などと思ったが、どれも違う。そのうち、後部座席の人が気づいた。「あ、シートベルトしていなかった」。ベルト未着用のアラームだったのだ。

 後部座席のベルト未着用アラームについて、レヴォーグの説明書にはこうある。

シートベルト未着用のまま車速約20 km/h以上で走行すると警告灯が点滅し、ブザーが鳴ります。このとき車速が約20 km/h以下になっても、警告灯の点滅とブザーは、シートベルトを着用するまで約2分間続きます。
約2分間経過してもシートベルト未着用の場合、警告灯が点滅から点灯に切り替わり、ブザーは停止します。警告灯はシートベルトを着用するまで点灯します。
レヴォーグの説明書より
レヴォーグの説明書より

 警告灯はメーターパネルではなく、車の中央上部のオーバーヘッドコンソール内にある。運転者は上を見ないと分からない。そんなところに表示されてもなあ、という感じ。警告表示に関してはすべてメーターパネルの中に集めた方が良いと思う。

2021/02/24(水)「キネマの天地」で刺さった場面

 昨年末からNetflixで「男はつらいよ」シリーズを第1作から順番に見始めた。ようやく24作目「寅次郎春の夢」(1979年)に入ったところ。Netflixだと連続ドラマのように1本終わると次が始まる。えーと、これは何本目だったかと調べる必要がないのが便利だ。

 その流れで同じ山田洋次監督の「キネマの天地」(1986年)をWOWOWオンデマンドで見た。これを劇場公開時に見なかったのは深作欣二監督の傑作「蒲田行進曲」(1982年)の二番煎じに思えたからだ。映画自体の評価もそれほど高くはなかった。と思って調べたら、1986年度のキネ旬ベストテン9位に入ってた。ただし、KINENOTEの採点は69点、Filmarksでは3.5点だから、今の観客の評価としては普通の出来というところだろう。

 そうした思い込みもあって前半はボーッと眺めていたのだが、中盤に刺さる場面があった。始まって1時間15分ぐらいからの場面。脚本家・島田健二郎(中井貴一)の下宿に大学時代の先輩で左翼活動をして警察に追われている小田切(平田満)がやってきて話し込む。島田は好きだった新人女優の小春(有森也実)を男優(田中健)に取られて映画の仕事が嫌になっていた。

「顔色が悪いですよ。大丈夫ですか、体は」
「いっそのこと捕まった方が楽だと思うことがあるよ、近頃は。ヒトラーのドイツが国際連盟を脱退しただろ。怖い時代になってきたよ」
「そんな時にバカみたいな活動写真作ってるんだもんなあ。俺、もうやめようかと思ってるんですよ、こんな絶望的な撮影所なんて」
「小倉金之助だったよな、君の師匠は」
「ええ」
「いつだったかなあ、錦糸町の小さな劇場(こや)で、『父何処』見たぜ。俺、なんべんも涙出たけどな」
「あんな下らない作品でですか?」
「少し気が弱くなっているせいもあるけど…。しかし、君は就いてたんだろう、あの映画にも」
「ええ」
「だったら、そんな言い方するなよ。なけなしの財布はたいて、あの映画見て、泣いたり笑ったりしている大衆にもっと責任持ってくれよ」
「じゃあ、ここで泣け、ここで笑え、そういう映画を作ってりゃいいんですか?」
「そんなこと言ってないよ」
「大衆に責任を持つというのはじゃあ、どういう意味ですか?」
「おぼっちゃん育ちだなあ、君は。どうしてもっと優しく映画を見ないんだ。どんな下らない映画でも可能性を持っているはずだぞ。信じろよ、映画を。いや、活動写真を。君は素晴らしい仕事をしてるんだぞ」
「変わらないなあ、小田切さんは」
「(壁のポスターを見ながら)…ジャン・ギャバンか。君と映画館をはしごしたっけ。希望にあふれてたなあ、あの頃は。気安く絶望なんて言葉を吐くのはよせよ。な、作ってくれよ、生きる望みを与えてくれるような映画を」
「キネマの天地」の一場面

 この後、警察が踏み込んできて2人は逮捕される。拷問を受けて釈放された島田は実家で両手をあかぎれで真っ赤にしながら拭き掃除をしている下働きの少女を見て、ふと問いかける。「映画を、いや、活動写真を見たことはあるかい? 面白かったかい?」。少女は目を輝かせて大きくうなずく。島田はそれを見て映画への情熱を取り戻すことになる。

 平田満の言葉が心に響くのは夢や希望を持たせる装置としての映画の力を信じているからだ。それは山田洋次監督が信じていることでもあるのだろう。

 「キネマの天地」には渥美清をはじめ「男はつらいよ」シリーズでおなじみの倍賞千恵子、前田吟、下條正巳、三崎千恵子、吉岡秀隆らの俳優が多数出演している。恐らく興行収入を担保するための松竹の要請だったのだろう。僕は「男はつらいよ」は好きだし、渥美清も小春の父親役を好演しているのだが、別の映画なのだから別のキャストの方が良かったのではないかと思う。もっとも、今となっては若い観客がそんなに「男はつらいよ」シリーズを見ているとも思えず、キャストがそれぞれに好演しているのなら不都合はないのかもしれない。

2021/02/23(火)コードレス電話機買い換え

 9年余り使っていたファクス付き複合機(ブラザー製MFC-J955DN)が壊れた。紙詰まりのエラー表示が出てプリンタが使えない。いくら探しても紙は詰まっていない。もう寿命なのでしょう。電話部分は異常ないのでしばらく使っていたが、ずーっとエラー表示が出ているのも気になるので買い換えた。もはやファクスは不要だから、Panasonicの普通のコードレス電話機(VE-GD37DL-S)にした。

 ポイントは迷惑電話防止機能で、0120や0800から始まる番号の電話は着信拒否ができる(ナンバーディスプレーサービスが必要)。番号非通知や公衆電話からの電話も拒否できるが、公衆電話は家族が外からかけてくる場合があるかもしれないので、これは拒否していない。このほか、迷惑電話を第三者に聞いてもらう「迷惑電話相談」機能もある(個人的には不要)。

 留守番電話のメッセージは「ただいま電話に出ることができません」と流れる。「留守にしています」と流すと、空き巣に狙われるからだろう。

 設置して10日ほどになるが、ほとんど呼び出し音が鳴らない。これは迷惑電話を撃退しているのか、かかってきていないのか分からない。ログを残す機能があっても良さそうなものだが、まあ不要なのでしょう。

 製品を探す際に思ったのは選択肢が少ないこと。中国製を除くと、Panasonicかシャープの製品しかなかった。携帯電話の普及で家電(いえでん)って需要の少ない製品になっているようだ。僕がいつも利用する散髪屋さんの予約電話も家電を廃止して携帯電話になったものなあ。

 日本で営利誘拐など電話を使った犯罪が成立しにくくなったのは電話での身代金要求がほぼ不可能になったためもあるのだろう。映画「太陽を盗んだ男」(1979年)では犯人(沢田研二)がかけてくる公衆電話の場所を特定するために他の電話を一時的にすべて使えなくするという無茶な方法を取らなくてはならなかったが、今は瞬時にたどり着けるのでしょう。第一、公衆電話が激減していますからね。詐欺電話もナンバーディスプレー契約や録音宣言機能でほとんど撃退できると思う。

 書いていて、ふと思ったのだが、「新世紀エヴァンゲリオン」のヤシマ作戦は他の電話を使えなくするというのを電力に置き換えたものではないのか。「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」で「太陽を盗んだ男」の音楽を使っていたぐらいだから、庵野秀明はこの映画を相当に好きだったのだろう。発想のヒントになった可能性は大きいと思う。

 ここで追記しておくと、自分の「破」の映画評を読み返したら、「(「太陽を盗んだ男」の音楽は)絵コンテとイメージボードを担当した樋口真嗣の趣味なのだという」と書いていた。すっかり忘れていました。


2021/02/19(金)ようやく常時SSL化

 Firefoxでアクセスすると、危険なページと警告されるようになって、ようやくSSL対応を考えることにした。さくらのレンタルサーバーでは以前から無料SSLが使える。サイトをHTMLで作っていた頃にもやってみたことがあったが、画像のリンクなどで不具合があり、やめた。今はその頃とは違ってCMSを使っているし、利用できる無料SSLもLet's Encryptに変わっている。コントロールパネルから導入したら、簡単にできた。

 ただし、いくつか不具合は出た。他サイトのRSSを読みに行くようなPHPの古いスクリプトは動かなくなった。httpでアクセスしてもhttpsにリダイレクトするように.htaccessを書き換えたが、スクリプト関係ではいちいちhttpsに書き換えなくてはいけないものもあった。まだ動かないスクリプトがあるが、とりあえず大きな問題はない(いくつかあったが、解消した)。

 今年1月現在で常時SSL化している上場企業の割合は82.6%とのこと(フィードテイラー 常時SSL化調査レポート)。さすがに上場企業は導入が進んでいる。GoogleがSSL化しているサイトの検索結果を優先したり、ブラウザに警告表示が出たりすると、やっぱり気になるのでしょう。宮崎県関係では宮崎銀行は上場企業だが、ネットバンキングのページはSSL化しているものの、トップページを含め、他のページはSSL化されていない。九州の地銀で常時SSL化していないのは、ほかに十八親和銀行(長崎)と北九州銀行(福岡)の計3行だった。

 僕がよく利用するサイトではKINENOTEが常時SSLではない。設定ページはSSL化してある。