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山田孝之さんがインタビューで、清原さんのことを「天才だ」と絶賛していたのを覚えていました。「本当に?」と思って共演したら、「本当に!」天才でした。脚本に対して真摯に向き合っていて、素晴らしいなと思いました。まだ20歳にもなっていないのに、末恐ろしいです。脚本の直しは香住のセリフの4カ所だけで、いずれも清原果耶の指摘で直したというのがすごい。19歳の女優に普通そういうことができるか。脚本に「真摯に向き合って」という成田凌の言葉はこうした部分を指しているのだろう。その成田凌も清原果耶のマシンガンのようなツッコミを受け止め、息を吸いながら引きつったように笑う奇妙な笑い方(香住に「それ、やめた方がいいから」と言われる)などキャラクターの作りこみが感心するほどうまい。
「さらば」は演出的には稚拙なパーツ満載の映画ではあるが、20代で撮った作品はこれ一本。駆け出し監督の痛点を見てもらえればありがたい。いやいや、イタいところなんてないですよ。時代背景も含めて僕には懐かしい映画でした。
監督自らが、かつて一緒に暮らし、子供を産んだ女を、そして今自らが共に暮らしている女を執拗にカメラで追いつづけ、「極私」の極致へと到達したこの映画は、未踏のドキュメンタリーとして歴史にその名を刻んだ。普通の男が出産シーンを見られるのは自分の奥さんのものぐらいだろう。僕は見たくなかったので遠慮した。だからこの映画で初めて見たのだが、生命が生まれる瞬間というのは感動的なものだと思った。昨年公開された「娘は戦場で生まれた」にあった、帝王切開で仮死状態で生まれた赤ん坊が息を吹き返すシーンと同じ感動を味わった。
原一男監督が「一世一代のミス」と後悔した、衝撃の出産シーンは必見!