2024/10/13(日)「室井慎次 敗れざる者」ほか(10月第2週のレビュー)

 朝ドラ「おむすび」は1週目で早くも見るのをやめた、という声があって厳しいスタートですが、評価の高かった「虎に翼」の後では分が悪い面もありますね。脚本の根本ノンジは「正直不動産」や「監察医朝顔」を書いた人。いずれも原作が漫画のドラマです。

 できるオーラを発散させているのに実は無能な鷹野ツメ子(菜々緒)が主人公のコメディー「無能の鷹」(テレ朝)がおかしかったので脚本家を確認したら、根本ノンジでした。これも漫画原作です。根本ノンジ、原作のあるドラマの脚本は20作以上書いているようです。脚色がうまい人なんでしょうか。

 と思って、「無能の鷹」のKindle版1巻(例によってamazonで期間限定無料)を読んだら、ドラマはかなり脚色していることが分かりました。第1話はオリジナルの部分が半分以上を占めた感じで、追加したエピソードはどれもおかしくて良いです。コメディーの脚色に真価を発揮する人なのでしょう。いっそのこと、朝ドラもコメディーにしちゃえばいいんじゃないですかね。

「室井慎次 敗れざる者」

 「踊る大捜査線」シリーズの室井慎次管理官を主人公とする劇場版。11月15日公開の「室井慎次 生き続ける者」と前後編の関係にあり、本作で起きた事件の解決は後編に持ち越されます。

 定年前に警察を退職した室井(柳葉敏郎)は故郷秋田の田舎で里子の2人、高校生の貴仁(齋藤潤)と小学生の凜久(前山くうが・こうが)と穏やかに暮らしていたが、家の近くで埋められた死体が発見される。死体は男で、かつてのレインボーブリッジ封鎖(できなかった)事件の犯人グループの1人だった。そんな時、室井の前に1人の少女が現れる。その少女、日向杏(福本莉子)は猟奇殺人犯・日向真奈美(小泉今日子)の娘であることが分かる。杏は室井の家で一緒に暮らすことになるが、悪意のこもった不審な言動をして仲の良かった3人の間に波紋を引き起こす。

 というわけで、劇場版1作目と2作目の事件が関係してくる展開です。このほか、湾岸署の警官だった甲本雅裕、遠山俊也、管理官で今は秋田県警本部長の筧利夫らが出演。回想場面で織田裕二、深津絵里、ユースケサンタマリア、真矢ミキも出てきます。ドラマとこれまでの劇場版を参照したセリフ・場面もありますが、ほとんどはエンドクレジットの映像で説明されていて、これまでのシリーズを見ていなくても大きな支障はありません。

 君塚良一脚本らしいなと思うのは母親(佐々木希)を殺された貴仁が弁護士(生駒里奈)の要請で犯人と面会する場面。弁護士は裁判での情状酌量を目当てに事件を反省する犯人の手紙を貴仁に送らせ、面会にこぎつけたのですが、実際には反省のかけらも見られない犯人を目にした貴仁は室井に影響された正義感あふれる言葉を犯人に投げつけます。

 貴仁、凜久、杏はいずれも犯罪被害者・加害者の家族。この設定は君塚良一監督・脚本の「誰も守ってくれない」(2009年)のテーマと通底しています。「被害者も加害者も、残された者の思いは一緒かもしれない。それまで一緒に暮らしていた者を失うってことでは」というセリフが「誰も守ってくれない」の中にありました。こう話したペンション経営者は息子を殺されていて、それを柳葉敏郎が演じていました。

 続きをどうしても見たくなるクリフハンガー的なラストではありませんが、君塚良一の脚本は好きなので、次も見たいと思います。監督は「踊る」シリーズのほとんどを担当している本広克行。
▼観客多数(公開初日の午前)1時間55分。

「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」

 「バットマン」シリーズの悪役ジョーカーをシリアスに描いて高い評価を得た「ジョーカー」(2019年)の続編。前作でジョーカーことアーサー・フレック(ホアキン・フェニックス)は格差社会への怒りを背景に民衆のヒーローとなりました。監督のトッド・フィリップスは本作でそれをぶち壊しています。低評価の一因はその筋立てにもあるのでしょうが、語り方としてもあまりうまくないと思えました。

 「フォリ・ア・ドゥ」は二人狂い=感応精神病のこと。公式サイトには「妄想を持った人物Aと、親密な結びつきをのある人物Bが、あまり外界から影響を受けずに共に過ごすことで、AからBへ、もしくはそれ以上の複数の人々へと妄想が感染、その妄想が共有されること」とあります。

 前作の最後でアーカム州立病院に収容されたアーサーはジョーカーを信奉するリー(レディー・ガガ)と出会い、2人は愛し合うようになる。周囲から理解されず、孤独だったアーサーにとっては初めての恋人。アーサーは妄想の中でリーと一緒に歌い、踊る。病院内で、そして自身の裁判が行われる法廷で。

 面会室の場面でレディー・ガガが歌う「遙かなる影」“(They Long To Be) Close To You ”が良いです。ガガの歌声には1970年に歌ったカレン・カーペンターに劣らない魅力があります。



 しかし、この映画、ミュージカルにする必要があったとは思えません。「ジョーカーはいない」と裁判の最終弁論で唐突に言うアーサーの心の変化をもっと詳細に描いた方が良かったでしょう。

 「二人狂い」のタイトルとは裏腹に、これはジョーカーが正気のアーサーに戻る物語であり、狂気の伝染・拡大を常識的に止める物語。その過程に説得力がないことが低評価の要因だと思います、
IMDb5.3、メタスコア45点、ロッテントマト33%。
▼観客7人(公開初日の午後)2時間18分。

「ナミビアの砂漠」

 カンヌ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞した山中瑶子監督作品。男女の間には深い溝があるなあと思わざるを得ない映画で、主人公カナ(河合優実)の行動が僕にはよく理解できません。女性は共感を持つ場合が多いようなので、深い溝を感じた次第。

 カナは美容脱毛サロンに勤める21歳。同棲相手のホンダ(寛一郎)がいますが、今はハヤシ(金子大地)とも付き合っています。ホンダはカナのために食事を用意し、経済的にも援助しています。しかし、北海道出張から帰ってきたホンダは先輩の誘いで風俗に行ってしまったと告白。カナはこれ幸いと、ホンダがいない間にアパートを出て、ハヤシのアパートで暮らし始めます。

 優しく保護してくれるホンダの方が良い男のように思えますが、保護と支配は紙一重。言いたいことを言えて、喧嘩で殴ったり蹴ったりできるハヤシとの関係の方が対等になれるのかもしれません。ところが、対等どころか、「仕事やめていい?」と聞くカナにはあきれます。今は家事もほとんどしていないようでアパートは散らかり放題ですが、仕事をやめれば改善されるんですかね? 身近にいると限りなく腹が立つ、自己中心的タイプと思えました。

 ただ、そういう理解できない女を演じても河合優実は良いです。「あんのこと」(入江悠監督)に続く今年2本目の主演作ですが、多くの監督から引っ張りだこなのはルックスも演技もそれほどの実力を備えているからでしょう。今後も主演作を見るのが楽しみです。

 風俗に行ったことを平謝りするホンダを見て連想したのは「結婚しない女」(1977年、ポール・マザースキー監督)で1年前からの不倫を泣きながら告白する夫を冷めた目線で見るジル・クレイバーグのこと。当時、「ジュリア」や「グッバイガール」「ミスター・グッドバーを探して」など自立する女性を主人公にした女性映画のくくりがありましたが、思えば、当時の作品はどれも男性監督の映画でした。男性目線のフィルターが入っているので、男にも理解しやすかったのでしょう。
▼観客7人(公開5日目の午後)2時間17分。

「ランサム 非公式作戦」

 レバノンで拉致された韓国人外交官の実話を基にしたアクション。救出の詳細を韓国政府が明らかにしていないので、物語のほとんどはフィクションでしょう。前半は普通の出来、後半はとても面白く見ました。

 外交官が拉致されたのは1986年1月。それから1年半後に生きていることが分かり、身代金500万ドルを払うため外交官のイ・ミンジュン(ハ・ジョンウ)がレバノンに派遣されます。ミンジュンは現地で知り合った韓国人タクシードライバーのキム・パンス(チュ・ジフン)の協力を得て、半金の250万ドルを支払いますが、韓国政府が残りの250万ドルを払うのを渋ったため、救出した外交官と3人でレバノンを自力で脱出する羽目になります。

 監督は「最後まで行く」(2014年)のキム・ソンフン。手堅い演出で、アクションシーンだけでなく、クライマックスの空港のシーンなどは感動的に盛り上げています。
IMDb6.6、ロッテントマト90%(アメリカでは限定公開)。
▼観客7人(公開7日目の午後)2時間13分。

「ふれる。」

 ある島に伝わる不思議な生き物“ふれる”を通じて親友になった男3人を描くアニメーション。「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(2013年)「心が叫びたがってるんだ。」(2015年)の長井龍雪監督作品で、脚本は岡田麿里。

 ふれるには触れ合うと、お互いの考えていることが分かる能力があり、そのことで3人は親友になるわけですが、ふれるの本当の能力は実は、ということが終盤に分かります。

 東京での男3人の共同生活に女性2人が加わったことで、3人の関係に変化が生まれるドラマが良いです。これは実写でもOKな話ではと思ってしまいますが、クライマックスにはスペクタクルなシーンがあります。ただ、これはなくても良いシーンじゃないですかね。それまでのドラマが充実しているだけにそう思えました。
▼観客11人(公開6日目の午後)1時間47分。

2024/10/06(日)「ぼくが生きてる、ふたつの世界」ほか(10月第1週のレビュー)

 秋アニメ期待の1作「ダンダダン」の第1話「それって恋のはじまりじゃんよ」は期待以上の快作でした。少年ジャンプ+で連載中の龍幸伸の原作はUFOと幽霊と青春下ネタとラブコメと壮絶なバトルを混ぜ合わせ、超丁寧な作画で仕上げた作品ですが、サイエンスSARUによるアニメはこれを完璧に映像化した上で圧倒的なスピード感を加えています。「ダンダダン、ダンダダン、ダンダダン、ダンダダン、ダンダダン、ダンダダン、ダンダダン、ダンダダン、ダンダダン…」と繰り返すオープニングのCreepy Nuts「オトノケ」が一気に気分を上げる曲で、「Bling-Bang-Bang-Born」(「マッシュル MASHLE」第2期主題歌)に続いて大ヒット間違いなしでしょう。

 霊媒師の祖母から受け継いだ超能力が発現する主人公の綾瀬桃、妖怪ターボババアの霊力を得たオカルトマニアのオカルンこと高倉健(!)の声をそれぞれ演じる若山詩音と花江夏樹もイメージ以上。2話目以降も楽しみです。

「ぼくが生きてる、ふたつの世界」

 五十嵐大の自伝的エッセイ「ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと」(幻冬舎文庫版は映画と同じタイトルに改題)を港岳彦脚本、呉美保監督で映画化。耳の聞こえない両親を持つ主人公の誕生からほぼ時系列で描き、両親、特に母親への反発と理解するまでを描いています。

 宮城県の小さな港町が舞台。五十嵐大(吉沢亮)は耳のきこえない両親(忍足亜希子、今井彰人)から生まれ、祖父母(でんでん、烏丸せつこ)も一緒に暮らし、愛されて育った。大は幼い頃から母に手話で通訳する良い子だったが、小学生の頃、家に来た友人に「お前んちの母ちゃん、喋り方おかしくない?」と言われたことから、両親に対して徐々に複雑な感情を抱くようになる。人前では母親を避けるようになり、参観日があることも知らせなかった。高校受験に失敗した大は母親に「お母さん、何も助けてくれなかったじゃん! 俺、こんな家、生まれてきたくなかったよ!」と理不尽な言葉を投げ付けてしまう。親へのもやもやを抱えたまま、大は20歳の時、東京に旅立つ。

 主人公がコーダであることから「コーダ あいのうた」(2021年、シアン・ヘダー監督)を思い浮かべて見ていましたが、それ以前にろうの両親とコーダの息子の関係を描いた映画に松山善三監督の「名もなく貧しく美しく」(1961年、キネマ旬報ベストテン5位)があるのを思い出しました。今見返してみると、ろう者の高峰秀子が中途失聴者の設定ではあっても、話しすぎではないかと思えますが、母に対する反発を覚える息子という関係は「名もなく…」でもしっかり描かれていました。

 違うのは母親視点の「名もなく…」に対して、本作は息子の視点で描かれていること。思春期の行動があんまりなので、この息子、見苦しい自己憐憫と見当違いの被害者意識を持ったしょうがないやつと思えてきますが(自分のことなのに原作者も「どうしてそんなひどいことを言うんだろう」と映画を見て思ったそうです)、この母親と息子の関係はろう者とコーダの枠を超えて普遍性のあるものになっています。

 また、この映画、ろう者の役はすべて実際のろうの役者が演じたそうです。ろう者の役を聴者が演じることは世界的に、特にアメリカ映画ではコンプライアンス的にNG。日本ではその意識が低いこともあって、テレビドラマではまだ普通にやってますが、これは作品中心ではなく役者ありきの企画のためもあるでしょう。

 パンフレットを読むと、呉美保監督、脚本の港岳彦、主演の吉沢亮、忍足亜希子がいずれも題材に対して真摯に誠実に取り組んでいることがよく分かります。映画の出来が水準をしっかりクリアしたのはそうした取り組みの結果でしょう。ただ、傑作と呼ぶにはもう少しプラスαの部分が欲しかったと思います。登場人物の同じ環境をエンタメにくるんで感動的に描きあげた「コーダ あいのうた」の域に到達するのはなかなか難しいことなのでしょう。
▼観客多数(公開2日目の午後)1時間45分。

「トランスフォーマー ONE」

 オプティマスプライムとメガトロンが誕生するまでを描く3DCGアニメ。そう聞いて、何も感じない人は見る必要のない映画です。と思いましたが、始まりの話なので知識ゼロでもOKです。

 僕は「トランスフォーマー」シリーズには何の思い入れもありません。物語はサイバトロン星で終始し、地球は出てきません。そうなると、オプティマスプライムのトレーラーをはじめ、機械生命たちが人間の乗り物である自動車にトランスフォームするのは変ですね。この映画の中にその説明はありませんでしたが、他の作品で説明されてるんですかね?

 物語自体は真っ当な作りでした。監督は「トイ・ストーリー4」(2019年)のジョシュ・クーリー。
IMDb7.8、メタスコア63点、ロッテントマト89%。
▼観客11人(公開14日目の午後)1時間45分。

「シビル・ウォー アメリカ最後の日」

 内戦の銃撃戦よりも、無法地帯となり武器を持つ兵士が跋扈する描写が怖いです。廃墟を行くジャーナリストたちの描写がまるで「ウォーキング・デッド」のような終末SFに似ているのは監督のアレックス・ガーランドが「エクス・マキナ」(2015年)「アナイアレイション 全滅領域」(2018年)「MEN 同じ顔の男たち」(2022年)などほとんどSFばかりを撮ってきた人だからでしょう。いや、ガーランドは「28日後…」(2002年、ダニー・ボイル監督)というソンビが跋扈する終末SFの脚本も書いているので、同種の「ウォーキング・デッド」の名前を出すまでもないですね。

 ちなみに「28日後…」には続編の「28週後…」(2007年、フアン・カルロス・フレスナディージョ監督)がありますが、さらにガーランド脚本、ボイル監督で「28年後…」の製作が予定されています。

 連邦政府から19州が離脱し、テキサス・カリフォルニア同盟からなる西部勢力と大統領率いる政府軍の内戦が続いているという設定。政府軍が敗色濃厚の中、ニューヨークの戦場カメラマン、リー・スミス(キルステン・ダンスト)は14カ月も取材を受けていない大統領に単独インタビューするため、ワシントンD.C.までの1379キロを記者のジョエル(ワグネル・モウラ)、ベテラン記者サミー(スティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソン)、若手カメラマン・ジェシー(ケイリー・スピーニー)とともに車で行こうとする。途中、リーたちは略奪者を拷問する男たちや民兵グループの銃撃戦、残虐な武装集団に遭遇する。

 民主党が強いカリフォルニア州と共和党の支持基盤であるテキサス州が手を組むのは大統領がファシストだからで、民主・共和が協力してファシズムを倒すのがこの映画の構図です。ホワイトハウスはいわば悪の巣窟と化しており、西部勢力はそれを奪還する正義の戦いを行っているわけです。「スター・ウォーズ」の帝国対反乱軍の構図と同じと言えるでしょう。ただ、これはパンフレットのガーランド監督のインタビューを読んで分かったことで、映画では詳しく説明していません。

 クライマックスにはホワイトハウス周辺での大迫力の戦闘が描かれます。個人的にはその前のシーン、大量の死体を処分しようとしている兵士たちにリーたちが遭遇するシーンが戦場での命の軽さを描いて秀逸だと思いました。無造作にアジア人を射殺する赤いサングラスの兵士を演じたジェシー・プレモンスが怖すぎです(急遽の代役で撮影も2日間で終わったためかクレジットされていません)。

 カメラマン役のケイリー・スピーニーは26歳ですが、主演した「エイリアン ロムルス」よりもずっと若い感じで、10代かと思いました。
IMDb7.0、メタスコア75点、ロッテントマト81%。
▼観客30人ぐらい(公開初日の午前)1時間49分。

「流麻溝十五号」

 白色テロ時代の台湾で島の政治犯収容所の女性たちを描く事実を基にしたドラマ。白色テロは1949年から1987年まで続きましたが、映画が描くのはその初期の1953年。収容所に連行された者たちは名前ではなく番号に置き換えられ、重労働を課せられます。絵を描くことが好きな高校生・ユー・シンホェイ(ユー・ペイチェン)、子どもが生まれて問もなく投獄された看護師イエン・シュェイシア(シュー・リーウェン)、妹を拷間から守るため自首したチェン・ピン(リェン・ユーハン)らは一日一日を生き延びようとします。

 台湾で行われたのは共産主義者への弾圧ですが、共産党政権が弾圧する場合もかつての中国やカンボジアを持ち出すまでもなくあります。いずれにしても独裁・強権政治がやることにろくなことはない、ということを痛感させる映画です。タイトルの流麻溝十五号は収容所の住所。監督はゼロ・チョウ。主演のユー・ペイチェンは古川琴音に似てますね。
IMDb7.1(アメリカでは未公開)
▼観客7人(公開6日目の午前)1時間52分。

「ビートルジュース ビートルジュース」

 ティム・バートン監督のホラーコメディー「ビートルジュース」の36年ぶりの続編。前作も好きでしたが、今作も悪くありません。ビートルジュース役のマイケル・キートンは白塗りメイクだけに年齢を感じさせません。前作で結婚を迫られたウィノナ・ライダーはさすがに年齢的には厳しいですが、「ストレンジャー・シングス」に続いて母親役がよく似合ってます。

 その娘アストリッドを演じるのが「ウェンズデー」(Netflix)のジェナ・オルテガ。ビートルジュースの元妻ドロレスを演じるモニカ・ベルッチは現在、バートンと交際中だそうです。

 バートンの趣味なんでしょうが、「マッカーサー・パーク」や「ソウル・トレイン」などの音楽が懐かしかったです。
IMDb7.0、メタスコア62点、ロッテントマト77%。
▼観客4人(公開5日目の午後)1時間45分。