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昨年、このミスで1位となった「愛おしい骨」のキャロル・オコンネルの小説で2000年版このミス6位。個人的には「愛おしい骨」より面白かった。
「クリスマスも近いある日、二人の少女が失踪した。刑事ルージュの悪夢が蘇る。十五年前に殺された双子の妹。だが、犯人は今も刑務所の中だ。まさか? 一方、監禁された少女たちは奇妙な地下室に潜み、脱出の時をうかがっていた」という物語。
終盤に驚愕すること請け合い。意外な犯人には驚きもしないが、読者に仕掛けるトリックが秀逸。物語の魅力になっている部分にトリックがある。それがトリックだけに終わらず、物語とキャラクターの深みにつながっているのが良い。「愛おしい骨」の解説で川出正樹は「超絶技巧の」と紹介していたが、なるほどと思った。