2012/03/06(火)「悲しみの青春」

 ヴィットリオ・デ・シーカ監督が「ひまわり」の次に撮った作品で1972年の第44回アカデミー外国語映画賞を受賞した。原作はジョルジョ・バッサーニの小説「フィンツィ・コンティーニ家の庭」。前半はどうということはない出来だなと思ったが、終盤に素晴らしいシーンがある。例えば、ドミニク・サンダに失恋した主人公ジョルジュ(リノ・カポリッキオ)の父親がジョルジュを慰めるシーン。「この世の真理を知るには一度死ぬ必要がある。それなら回復できる若いうちに死んだ方がいい」。

 「ひまわり」より優れた映画とは思えない。外国語映画賞受賞はユダヤ人迫害を描いているからではないか、なんて思ってしまう。ドミニク・サンダとヘルムート・バーガーがとても若い(当たり前)。WOWOWにしては画質が悪かった。雑音も混じっていた。ブルーレイは出ていないのだろう。