2002/02/27(水)日本映画は二度死ぬ
「修羅雪姫」のパンフレット(大判で1000円)にプロデューサーの一瀬隆重が書いている言葉。ちょっと引用しておく。
日本映画はもっと金をかけられるようにならなきゃいけない。現場は貧しくて思い通りの画が撮れない。スタッフも貧しくて、良い人材が集まらない。「予算の割りには頑張ってた」「やりたいことは伝わった」って、お客さんに同情して許してもらってる。日本映
画は今のままじゃダメだ。だから、今日の傑作やヒット作じゃなく、未来の大傑作や大ヒット作を生み出すために、失敗を恐れず実験しなきゃいけない。日本映画は一度、死んだ。甦ることが出来るか否かは、十年後に向けた試行錯誤を今、出来るかどうかにかかっている。そうしないと、日本映画は二度死ぬ。
一度死んだのはいつのことか。恐らく大映が倒産し、日活がロマンポルノの製作を始めた70年代だろう。「修羅雪姫」の1億3500万円という製作費は、物価の高騰を考えれば、20年ほど前までATGが作っていた映画の製作費2000万円とあまり変わらないのではないか。
こうした現状はやはり間違っている。SFに理解のある一瀬のようなプロデューサーには頑張って欲しいと思う。