2004/09/09(木) KINE-NOTE
キネマ旬報創刊85周年を記念して定期購読者向けに作製した特製手帳。きのう、郵送で届いた。A5判、127ページ。観賞した映画やDVDの感想などを書き込む手帳で、1ページに1作品書き込む仕様。このページ数だと、熱心な映画ファンなら1年も持たないでしょう。手書きはいやなので、僕は使いませんね。
2004/09/06(月)誰がデビルマンを殺したのか、ゆっくり検討していきたいと思います
「映画評論家緊張日記」より。予告編を見てあまりと言えばあまりのVFXに心配してましたが、やはりその程度の出来なんでしょうね。あーあ。密かに楽しみにしていたんですけど。
書き込みがすごく多いので、きのう書いたリンクはもう過去ログに移行してリンク切れになってしまった。これほど書き込みが多いと、Web Forumでは追いつかない感じがしますね。別のに変えた方がいいような気が。念のために、きのうのリンクの投稿番号を書いておくと、No.458468です。
2004/09/05(日)RAID0
購入を考えているエプソンダイレクトのEndeavor Pro3000の場合、HDDが160GBを越えると、RAID0の構成となる。これは迷う。RAID0の場合、2台のHDDのうち1台が壊れてもデータを読み出せなくなるからだ。HDDの壊れる確率は使い方によってはけっこう高い。僕の場合、この4年で2台壊れた。
データ読み出し、書き込みの速さが通常の2倍程度というのは大きな動画ファイルを扱う場合などに魅力的なのだが、壊れた場合のことを考えると、RAID0はどうもなあ、という感じがする。データのバックアップにも同じ構成のHDDが2台必要なわけだから、何か無駄な感じもある。
右クリック不可
SP2を適用したノートパソコンでファイルを選んでの右クリックができなくなった。右クリックすると、ハングアップ状態になる。こういう場合、頼りになるのはWindowsFAQ。FAQの項目からは見つけられなかったが、掲示板を見たらあった。SP2でアイコンの右クリックが変のスレッド。この人の場合、DivXのシェル拡張が原因だったらしい。
そう言えば、ノートにはDr.DivXを入れていたはず。と思って、探したら、いつの間にかアンインストールしてしまっていた。さらに掲示板を探すと、こういう場合、ShellExViewを使うと、いいらしい。で、インストールして起動。項目がたくさん出てくるので、Product Nameでソートしてみると、EncodeDivXContextMenu Classというのがあった。これを選んで右クリックして、Disable Selected Itemsを実行したら、ファイルを選択しての右クリックができるようになった。
それにしてもDivX、アンインストールする際に設定を元に戻すぐらいの気遣いはないのか。せめてダイアログ出すとか。
Turbolinux Update2キット
ISOイメージからCDを焼くのは面倒だったので、Turboアップデートから実行。400MB余りをダウンロードしてインストールした。しばらくアップデートしていなかったので、パッケージ数は126個もあった。
アップデートされるプログラムにはGRUBもあり、MBRにインストールされた。まあこれが正常な状態ではあるんですが、中にはMBRにインストールしたくない人もいるでしょうから、選択肢があると良かったと思う。
2004/09/04(土)「Pythonテクニカルリファレンス」
4年前の出版なので迷ったが、Python関係の本はあまりなかったので、注文。きょう届いた。4年もたってるのに未だに第1刷なのは哀しいものがあるけれど、496ページもあって読み応えは十分な感じ。ざーっと読んでみましょう。
RSSで読めちゃうと、メチャクチャ便利だったりしますね。しかし、Googleニュース、著作権問題は大丈夫なのか。
2004/09/03(金)「LOVERS」
「石井のおとうさんありがとう」とか「忍者ハットリくん The Movie」など、どこか壊れた映画を見た後ではチャン・イーモウ演出は一級品に見える。映画はこう撮るんだよ、という見本みたいに美しい場面が多い。当たり前のことだが、映画はショットの積み重ねなのであって、この映画のようにワンショット、ワンショットを計算し尽くして撮るのが本来的な在り方なのだろう。最近、それをないがしろにした映画が多すぎるのだ。
序盤にあるチャン・ツィイーの華麗な舞踊から始まって、竹林や平原で繰り広げられるアクション場面がどれもこれも素晴らしい。この美しく極めて映画的な映像で描かれる話が結局、三角関係に収斂していくことには不満もあるのだが、「十面埋伏」(四方八方に伏兵がいるという意味)というアクション映画的な原題を海外用として「LOVERS」というタイトルにしたのだから、これは恋人たちの話であっても別にかまわないわけである。たっぷり見せてくれるチャン・ツィイーの美しさと金城武のいい男ぶりに比べて、「3年間思い続けてきたのに」と恩着せがましく言うアンディ・ラウがしつこい中年おやじみたいにしか見えないのはかわいそうなのだけれど、キャラクターの心情を繊細に微妙な部分まで演出したチャン・イーモウには拍手を送りたい。身振りや言葉とは裏腹な真意をすくい取って見せる演出はそうあるものではない。その点で話が上滑りした「HERO」より僕には面白かった。
反政府組織が乱立した中国、唐の時代。その中で最大勢力の飛刀門の重要人物が遊郭の牡丹坊に潜入しているとの情報を朝廷の捕吏・金(ジン=金城武)と劉(リウ=アンディ・ラウ)がつかむ。飛刀門を殲滅するため、金は牡丹坊で客になりすます。潜入しているのは盲目の踊り子・小妹(シャオメイ=チャン・ツィイー)らしい。激しい戦いの果てに劉は小妹の捕獲に成功するが、小妹は口を割らない。劉は金に命じて小妹を牢から連れ出し、逃亡させる。信用させて飛刀門の本拠地を突き止める計画だった。北へ逃げる金と小妹に朝廷の追っ手が波状攻撃を掛けてくる。その戦いの中で金と小妹の間には愛が芽生え始める。多数の追っ手の攻撃で、竹林の中で絶体絶命の危機に陥った2人を飛刀門の首領が救出。連れてこられた本拠地で金は意外な事実を知らされる。
キネマ旬報9月上旬号の「刻み込まれたのはアニタ・ムイの不在」という記事によれば、当初、飛刀門の首領にはアニタ・ムイがキャスティングされていた。しかし、病状の悪化から1場面も出演することなく、アニタ・ムイは亡くなった。チャン・イーモウは代役を立てず、脚本を書き換えることで、映画を完成させたという(最後に「アニタ・ムイに捧げる」という献辞が出る)。だから映画の結末は本来の物語とは違うものになっている。確かにアニタ・ムイを登場させれば、クライマックス以降はもっとスペクタクルなものになっていたはずだ。朝廷と飛刀門との戦いも詳しく描かれたはずである。アクション映画としてはだから残念な結果なのだが、物語はスケールダウンしたものの、破綻はしていない。三者三様に本心を隠して進行する物語の中で、金と小妹に本当の愛が芽生えたことが悲劇を生むことになる。任務と愛情の間で心が揺れ動く金と小妹の描写がいい。大変深みのある描写であり、演技であると思う。この一直線の魅力を見せる2人に対抗するには、劉のキャラクターにもうひとひねりあった方が良かっただろう。
ワイヤーアクションを使った竹林の中での戦いは全体の白眉。この映画、アクションの撮り方に関しては他の追随を許さない完成度があると思う。一部吹き替えはあるが、踊れてアクションもできるチャン・ツィイーの魅力も十分に伝えている。飛刀門はその名の通り、短刀を投げて相手を倒す技術に長けている。CGも使って表現されるこの短刀の描写が面白い。金城武の矢の放ち方は「ロード・オブ・ザ・リング」のレゴラスに負けないくらいスマートで、アクションも申し分なかった。