2011/07/25(月)「マチェーテ」

 「グラインドハウス」にあった偽予告編を本編化するというアイデアに遊び心があって楽しい。決してハンサムとは言えないダニー・トレホにとって初の主演作。主人公のマチェーテがマチェーテ(山刀)を振り回し、首や腕が飛ぶ血みどろのアクションはいかにもB級映画の雰囲気をむんむんと漂わせている。

 映画の魅力に大いに貢献しているのはジェシカ・アルバとミシェル・ロドリゲスの女優2人で、健康的で完璧な美貌のアルバと男勝りながらセクシーなロドリゲスが対照的な魅力を発散している。ロバート・ロドリゲスは女優の趣味が良い。ロバート・デ・ニーロ、スティーブン・セガール、リンジー・ローハン共演。ついでに特殊メイクアップアーチストで監督でもあるトム・サヴィーニも出ている。

2011/07/25(月)「アンストッパブル」

 暴走した貨物列車をどう止めるかというサスペンス。黒澤明原案「暴走機関車」と同じアイデアであるにしても、相変わらず冴えたトニー・スコットの映像感覚が見応えのある映画になった理由だろう。アンドレイ・コンチャロフスキー「暴走機関車」(1985年)よりずっと面白い。しかし、この最後の解決策、最初からやっていれば良かったのではないか。

2011/07/25(月)「塔の上のラプンツェル」

 シンプルな話なのにとても面白い。「美女と野獣」を見た時に正統的な物語の力強さを感じたが、この映画も同じような力強さがある。細部の表現の豊かさ、3DCGの技術の高さにも感心した。馬のマキシマスの描き方などとてもうまい。子供から大人まで楽しめ、ディズニーの長編50作目にふさわしい傑作だと思う。監督はバイロン・ハワードとネイサン・グレノ。音楽はアラン・メンケン。

2011/07/21(木)「ヤギと男と男と壁と」

 アメリカ陸軍の超能力部隊を描いたコメディで、ジェフ・ブリッジスやジョージ・クルーニー、ケヴィン・スペイシーという名優たちが出ていること自体が驚き。というか好感を持った。映画はそんなに面白くないのだが、この好感というのは大事で、退屈せずに見られたのも憎めない映画になっているからだ。

 主人公の記者をユアン・マクレガーが演じるのは超能力部隊の兵士たちがジェダイ戦士と呼ばれることからのキャスティングだろう。まあ、そのあたりからして冗談のようなものだ。監督はグラント・ヘスロブ。