2016/02/05(金)「誇れないロシア」を描く映画「ドゥラク」

 日経電子版の「救われないロシアの映画 社会を覆う冷笑主義と帝国症候群」で取り上げられたロシア映画が興味深かった。映画「ドゥラク」(愚か者)。各地の映画祭で高評価を受けたそうだ。どんな映画なのか日経の記事を引用する。

 築40年の団地が今にも崩壊しかかっていることを知った配管工が、貧しい住民の救済のために奔走する。市幹部に直訴し、市長も事の重大さに気づくが、真冬に800人もの住民を収容する場所はない。災害時の備えや老朽住宅の修復に回すはずの市の予算は、市幹部や闇組織の懐に消えてしまっている。市長は自らを守るため腐敗した側近の中から2人に罪を着せ、配管工ともども口を封じようとする。

 日経の記事はこの映画に絡めて「社会主義の現状を誇れない」ロシアの現状を紹介している。

 「愚か者」というタイトル、あるいはこのストーリーには覚えがある。キネ旬あたりで映画祭関係の記事を読んだのかもしれない。監督は日経の表記ではユーリ・ブコフ。もっと詳しい情報を知りたいと思い、検索してみた。この監督名では出てこない。いろいろ調べて監督はYuriy Bykov(英語表記。ロシア語表記はЮ́рий Анато́льевич Бы́ков)であることが分かった。日本語表記はユーリー・ブィコフとしているページがいくつかあった。

 IMDbによると、映画「Durak」の評価は8.0、メタクリティックのMETAスコアは83。確かに高い評価だ。ロカルノ映画祭やフランスのアラス映画祭で男優賞や観客賞などを受賞している。

 見てみたいものだが、最近はロシアの映画が公開されることは少ないので無理だろう。と思ったら、YouTubeにアップされていた。

 当然のことながら日本語字幕はないので意味が分からない。DVD発売は望み薄だろうから、WOWOWかNHKあたりで放映してくれないものか。

2016/02/04(木)定額自動入金サービス

 じぶん銀行がau WALLETへのチャージ上乗せキャンペーンを行っている。条件を満たすと、キャンペーン期間中のチャージが5%上乗せになる。条件はじぶん銀行口座開設とau ID設定と定額自動入金サービスの設定。残念ながら既存ユーザーは対象外だ。

 だが、定額自動入金サービスは便利なので設定しておいた。他のネット銀2行(住信SBIネット銀行、大和ネクスト銀行)では既に3年ほど前から設定済み。メインバンクの宮崎銀行から預金をネット銀へ振り込む手間と手数料が省けるのが大きい。

 普通預金に関しては、かつては金利が高かったネット銀も今は地銀と同水準になった。それでもボーナス時期に行う定期預金のキャンペーンでは地銀の10倍程度の金利を設定することが多い。加えてATM手数料もじぶん銀行はau IDを設定していれば、月何回でもいつでも無料だ。時間外や休日に手数料を取る地銀は使い勝手が悪い。

 マイナス金利の導入でその手数料も値上げされるだろう。宮崎銀の場合を見てみたら、なんとマイナス金利導入発表(1月29日)より前の1月25日付で手数料改定の「重要なお知らせ」が出ていた(http://www.miyagin.co.jp/pdf/1455_pdf_data.pdf)。振込手数料は3万円以上が現行の432円から540円に、コンビニATM入金手数料は108円から216円になる(預金するのに手数料取るわけですね。そうですか、それは知りませんでした)。マイナス金利前でこれだから、今後さらに手数料引き上げがある公算が大きい。

 宮銀の場合、「たまるーじ倶楽部」というポイントサービスがあって、定期預金や給与振り込み、公共料金支払いなどに総合口座を利用していると(60ポイント以上だと)、ATM手数料は無料になる。しかし、振込手数料を考えると、ネット銀に預金の一部を移さざるを得ない。

 住信SBIネット銀行は今月からスマートプログラムを始めた。利用内容によって利用者に4段階のランクを付け、サービス内容に差を付けるもの。ATMを無料で利用できる回数に制限が設定されたので大幅な改悪だが、振り込みに関しては最低ランクでも月2回は無料で行える。僕の場合は月15回無料になった(そんなに振り込みはしない)。

 毎月の自動振込サービスもあるので、子どもへの仕送りにはとても便利だ。これまで振り込みは大和ネクストも併用していたが、今後はSBIに一本化しようと思っている。スマートプログラムのポイントはキャッシュカードをVISAデビットカードに変えた方が貯まりやすいので今日、変更を申し込んでおいた。

2016/02/03(水)「信じていいのか銀行員 マネー運用本当の常識」

 まえがきの3行目にいきなり結論が書いてある。「とんでもない! 銀行員を信じるような人になってはいけない」。これは著者の山崎元さんの本に繰り返し書かれていることで、別の著書には銀行に資産運用の相談に行くことを「カモがネギをしょって自分から鍋に飛び込むようなもの」と書いてあった。

 銀行で販売している投資信託は販売手数料が高い。同じ商品をネット証券ではノーロード(販売手数料なし)で販売している場合がある。手数料は明らかに投資のリターンにマイナスに作用するから、できるだけ手数料の安い投信を選ぶのがベストなのだ。銀行は顧客の利益より銀行の利益を考えて手数料の高い商品を勧めてくる。おまけに口座内容を知られているから、客はそれを断りにくい(「今は投資するお金がないから」という理由が使えない)。というのがその論拠だ。金融リテラシーの低い客は簡単に銀行員のカモになってしまう。だから銀行に資産運用の相談に行ってはいけない。

 資産運用関係の本をこれまでに60冊以上は読んでいるが、そのうちの1割ぐらいは山崎元さんの本で一番参考になったのもそうだ。ダイヤモンドオンラインや楽天証券ホームページの山崎さんの連載も毎週チェックしている。そういう読者の目から見れば、この本に書かれていることにそんなに目新しい部分はない。資産運用の基本が大きく変わるわけではないから、本の内容が似通ってくるのは当然なのである。それでも新刊が出たら、とりあえずチェックしてしまうのはいつも文章が明快で結論も明確だからだ。こういう文章は読んでいて気持が良い。

 この本には銀行との付き合い方から資産運用の基本まで書かれている。毎月分配型の投信をなぜ買ってはいけないのか、どんな投信を買うのがベストか、資産運用のよくある誤解などなど。日銀のマイナス金利導入で銀行は預金資金の運用難に陥り、手数料ビジネスの拡大が予想されている。投資信託購入を今まで以上に強力に勧めてくる公算が大きい。カモにならないために読んでおいて損はない本だ。

 【amazon】信じていいのか銀行員 マネー運用本当の常識 (講談社現代新書)

2016/02/02(火)Tカードプラスの新特典

 Tカードプラスの切り替えで新しいカードが先週届いた。TポイントはYahoo!JAPAN(YJ)カードの方が100円で1ポイント獲得できるのでたまりやすい。Tカードプラスは通常、200円で1ポイントなのだ。というわけで最近はTSUTAYAでもYJカードしか使わなくなった。そういう人が多くなったためか、Tカードプラスは4月から新しいサービスを始めるそうだ(http://tsite.jp/r/cpn/card/tcardplus/pc/index.html)。

 TSUTAYAでの買い物はいつでもポイント3倍。TSUTAYAでTカードプラスを使って1回でも買い物をすると、翌月は獲得ポイントが4倍になる。これはYJカードよりお得だ。僕はDVDやブルーレイのレンタルはまったく利用しなくなったが、蔦屋書店で本を買うことが多いので、これは朗報。Tカードプラスを久しぶりに利用しよう。

 TSUTAYAの本業のレンタルはどうなんだろう。ネット配信サービスが本格化して、一番影響を受けるのはTSUTAYAなのではないかと思う。大学生の長男でさえ、amazonプライムに加入した。しかし長男はなんというか、物知らずです。amazon Studentなら年会費1900円なのに、知らなかったらしい。プライムと同じサービスを受けられてポイントが10パーセント還元なのでとてもお得。大学生は間違えてプライムに入ってはいけません。

 TSUTAYAにも配信サービスのTSUTAYA TVがあるが、プライムを使い始めて、Fire TVで映画やドラマを見ていると、わざわざTSUTAYA TVを利用する理由がなくなった。レンタル料金もamazonの方が安いのだ。

2016/01/30(土)「女子ーズ」

 戦隊もののパロディで2014年の作品。女子5人の戦隊「女子ーズ」に扮するのは桐谷美玲(レッド)、藤井美菜(ブルー)、高畑充希(イエロー)、有村架純(グリーン)、山本美月(ネイビー)。よくこういうコメディに出たなという面々だ。

 女子ーズに指令を出すのが佐藤二朗で、相変わらずあたふたしたセリフ回しが微妙におかしい。監督・脚本は「HK 変態仮面」「アオイホノオ」「勇者ヨシヒコと悪霊の鍵」の福田雄一。怪人退治と仕事(建設会社)の板挟みになる桐谷を中心に描き、脱力感あふれる描写が良いです。

 女子ーズのコスチュームデザインはなんと「アオイホノオ」、「逆境ナイン」(2005年)原作の島本和彦。福田監督は「逆境ナイン」の脚本も書いていたのだった。島本和彦とはその頃からの付き合いなのだろう。ゲラゲラ笑いながら毎週見ていた傑作「アオイホノオ」の原点は「逆境ナイン」にあったのか。