2013/12/03(火)WOWOWの決算報告書

 東芝が保有していたWOWOWの株式70万株をフジ・メディア・ホールディングスが取得して保有比率が14.85%になる、という記事を日経で読んで、「へえ」と思って帰宅したら、WOWOWから決算報告書が届いていた。和崎信哉社長がインタビューの中でWOWOWのコアターゲットは「40代から60代」と言っている。これまた「へえ」と思った。なんとなく20代から30代ではないかと思っていたのだ。そう言えば、うちの子供たち(高校生)もほとんどWOWOWは見ていないからなあ。見てるのは僕だけだったりする。

 WOWOWの加入件数は2000年頃から250万件を上下している(加入件数の推移)。大きく増えもしなければ減りもしない。デジタル化でデコーダーが不要になって1カ月だけ加入することも可能になった半面、解約も簡単になったので、関心のある番組が放送される月にだけ加入する人もいるのだろう。

 映画ファンの目から見れば、年間800本も映画の放映があるのなら、視聴料月額2415円は決して高くないと思う。映画の録画は増える一方でとても見るのが追いつかないし、TSUTAYAでDVDやブルーレイのレンタルをすることもなくなった(TSUTAYAテレビの会員には最近登録した)。

 WOWOWには1991年の開局時から加入している。昨年、なんとなく関心を持って株式を1単元(当時は1株、株式分割があったので今は100株)だけ買った。決算報告書によると、株主のうち「個人・その他(持ち株会等)」の数は8358人で保有比率は15.55%とある。250万の加入件数に対して8358人というのは意外に少ない。WOWOWの株主優待はけっこうお得(3カ月分の視聴料無料、保有3年目からは4カ月分無料)なので個人株主がもっと増えてもおかしくないと思う。僕はWOWOWに加入している限りは株を持ち続けるつもりだ。

2013/12/01(日)「劇場版SPEC 結 爻ノ篇」

 「漸ノ篇」がこれまでの総集編みたいな内容だったから、たぶん「爻の篇」はスケールを大きくするのだろうと思ったら、警視庁の屋上だけで話がほとんど終始する。周囲をCGでいくら表現しても、これでは動きが少なくて間が持たないし、広げた風呂敷をうまくたためてもいない。話のスケールに舞台が合っていないのだ。この話を考えたらしいプロデューサー植田博樹はアイデアをうまく消化できていないのではないか。

 戸田恵梨香&加瀬亮のコンビに僕はかなり好感を持っているので、けなしたくないのだけれど、映画としてこれでは不完全だ。誰でも発端のアイデアぐらいは思いつく。それを観客が十分に納得するほどうまくまとめられるのがプロというものだろう。テレビシリーズから延々と作ってきた「SPEC」の完結編がこれではあまりにお粗末だ。

 元々、この「SPEC」、当麻(戸田恵梨香)と一十一(神木隆之介)の対決だけで、ということは「劇場版SPEC 天」までで終わっても良かった話だ。「天」の最後にセカイ(向井理)を出したがために、「結」つくることになった。というか、「結」を作りたいからセカイを出したのだろうが、このために物語がツギハギめいて見えてしまうことになった。とても残念だ。

 テレビドラマの「SPEC」が支持を集めたのは当麻や瀬文(加瀬亮)や野々村係長(竜雷太)や雅ちゃん(有村架純)らおなじみのおかしくて愛すべきキャラクターにあったと思う。観客が求めたのは話のスケールの大きさではなく、こうしたキャラによって生まれる話だったはずだ。「天」と「結」はなかったことにしてかまわないから、テレビで「SPEC2」をやってくれないだろうか。

2013/11/30(土)「ハワイ・マレー沖海戦」

 恐らく、この映画のクライマックスを見た1942年当時の観客は、1980年に「地獄の黙示録」を見た観客と同じぐらいの興奮にたたき込まれたのではないか。マレー沖海戦の部分には「ワルキューレの騎行」が流れ、パールハーバーの部分は実写とミニチュアを組み合わせた円谷英二の特撮が素晴らしすぎる。

 この映画の3年前には「キング・コング」という映画史に残る傑作があるにせよ、日本の特撮映画史においてこの映画が占める位置はとてつもなく大きいだろう。この映画から四半世紀後に作られたウルトラシリーズをある意味、軽くしのいでいると思う。

 映画は戦意高揚映画として始まるが、後半、そんなことはどうでもよくなり、「地獄の黙示録」との類似性もまたくっきりと浮かび上がる。後半1時間はドラマよりも戦闘シーンを見せるためだけに作られた観があるのだ。いけいけどんどんの作風。それはつまり国が意図した戦意高揚にもなっているには違いないが、そこだけに押し込めるにはもったいないと思わせる作品だ。

2013/11/30(土)パスワード使い回し

 例のAdobe社の個人情報流出でEvernoteから「Adobe アカウントの一覧に、お客様が Evernote のアカウントにご登録されているメールアドレスが含まれていることが判明しました」とメールが来た。AdobeもEvernoteもアカウントは同じメールアドレスなので、これは当然だ。流出した数千万のデータを調べたEvernoteさん、ご苦労さまでした。それに比べてAdobeは…という不満はASCII.jpも書いている。

 Adobeの方は既にパスワードを変更した。このほか、パスワードを使い回していたいくつかのサイトもパスワードを変更した。IDとパスワードだけでログインできるサイトは要注意だ。パスワードのセキュリティーで問題なのは同じパスワードを複数のサイトで使い回していることよりもパスワードそのものの強度だが、流出してしまったら変更するしかない。

 困るのはメールアドレスが流出すると、迷惑メールが増えること。アカウントに使っていたアドレスは外部に公開していなかったが、最近、迷惑メールが急増している。ほとんどの迷惑メールはサーバー上のSpamフィルターでブロックされるとはいえ、中にはすり抜けるものもある。すり抜けたメールはいちいち学習させていくしかない。この点、GmailのSpamフィルターはかなり強力で、サーバーのフィルターをすり抜けてもここでほとんどは迷惑メールに振り分けられる。ユーザー数がかなり多いのでその統計データも取り入れているのだろう。

2013/11/29(金)Surface Pro2

Nexus 10(左)とSurface Pro2

 26日朝にSurface Pro2(メモリー256GB)をマイクロソフトストアに注文したら、その日の夕方に「発送しました」とメールが入った。早い。売れているみたいなので2、3週間はかかるかなと思っていたのだ。昨日届いて、セットアップと設定を行った。

 Windows8.1を使うのは初めて。7とはまるでインターフェイスが違うので最初は戸惑うが、使っているうちに慣れた。批判の多かったMETRO画面もタブレットPCにはぴったりだし、デスクトップPCで使うなら、ログイン後すぐにデスクトップ画面を開く設定も8.1から可能になった。

 ただ、Windows Media PlayerでデスクトップPCの動画ファイルにアクセスしたら、再生できなかった。ああ、そうだった。Windowsは8からDVD再生をサポートしなくなったのだった。これはVLC Media Playerをインストールすることで解決。WOWOWメンバーズオンデマンドにも機器を登録した。SurfaceのスピーカーはNexus 10より音がいいので、今後はこれをメインに使うことになるだろう。タイプカバー2は思った以上に入力しやすい。キーの幅が広いのが奏功しているのだろう。これなら入力にストレスはない。

 写真はNexus 10と並べたところ。サイズはSurface Pro2が275×173×13.5ミリ、Nexus 10は263.9×177.6×8.9ミリ。重さは907グラムと603グラム。画面サイズは10.6インチ(解像度1920×1080)と10.055インチ(解像度2560×1600)。画面の解像度はNexus 10の圧勝でブラウザの表示もきれいだが、実用上はフルHDの解像度があれば問題ない。

 僕はSurface Pro2をタブレットとして買ったわけではない。買って4年になるノートパソコンの代わりに買った。ノートパソコンはキーボードに故障が起こることが多く、過去2台でそうなった。デスクトップならキーボードを換えればいいだけなのに、ノートの場合、致命的な障害になる。タブレットPCの形式なら、キーボードの変更が簡単なのだ。

 Surface Pro2をiPadやAndroidタブレットに比べて重いとして忌避する人がいる。確かに電子書籍を読んだり、動画を見るなど遊びだけに使うなら、そうしたタブレットが最適だ。しかし文書作成やプログラムを書くなど何か生産的なことに使ったり、ビジネス現場で使おうと思っている人にとってWindowsタブレットは最適な選択だろう。個人的には7、8インチクラスのタブレットも今後はWindowsを買いたいと思っている。iOSとAndroidはスマホだけでいいのではないか。いや実を言うと、スマホもWindowsが出れば、それを買ってもいいかなと思うようになった。Windows8.1を使ってみて、便利なのを実感したのだ。各社からWindowsタブレットが続々と発売されており、今はほとんどシェアがないWindowsタブレットも今後は巻き返してくるような気がする。