2008/07/05(土)「いのちの食べかた」

 クライマックスは牛の解体。それまでに鶏や豚の解体を見ているので、なんてことはないと思っていたが、やはり屠殺の仕方から牛の場合は違う。「ノーカントリー」でハビエル・バルデムが使っていたような屠殺銃を額に押し当てられて牛は一瞬で殺される(と思ったが、あの段階ではまだ死んでいず、失神しているだけらしい)。その直前にガタガタ体を震わせるのは自分の運命を知っているからだろう。その後の流れ作業は鶏や豚の場合とあまり変わらない。皮を剥ぎ、内臓を取り出し、切断していく過程がてきぱきと行われていく。

 豚の場合は電気棒のようなもので、屠殺機の中へ追い立てられ、出て来た時には死んでいる。牛でこういう屠殺の仕方ができないのは体が大きいからなのだろうか。屠殺の過程さえ、自動化してしまえば、牛の解体に感じた残酷さは感じなくなるのかもしれない。実際、死んでワイヤーに吊されたシーンから豚も鶏もおいしそうに見えてくる。

 食肉過程に残酷さを感じないのはすべてが流れ作業で機械化されているからだろう。豚は腹を切り裂く過程さえ、機械で行われている。豚で残酷さを少し感じたのは大きなハサミで足をパチンパチンと切断していくシーンのみ。作業の多くの場面で女性が参加しているのも面白いが、牛の解体に女性がいなかったのはやはり豚や鶏に比べて残酷さを感じる過程が残っているからだろう。

 原題は「Unser taglich Brot」(Our Daily Bread=私たちの日々の糧)。食肉の製造過程だけでなく、野菜や果物、魚などがどう生産され、加工されていくかをランダムに見せる。音楽もセリフもなく、生産過程をそのまま見せることがニコラウス・ゲイハルター監督の意図だったという。豚から野菜に行き、豚に戻り、魚に行くといったランダムな見せ方が映画のポイントで、余計な説明がないのは潔いが、最小限の字幕ぐらいはあっても良かったのではないかとも思う。ひよこに予防注射をしている場面とか子豚の去勢のシーンなどは説明されないと分かりにくいのではないか。

 ゲイハルターは「僕が特に興味を持つのは、『なんでもかんでも機械で出来る』という感覚や、そういった機械を発明しようという精神、それを後押しする組織です。それは、とても怖い感覚で、無神経でもあると思います」と語っている。機械化・自動化によって命を感じさせないことへの批判と受け取れるが、実際に毎日働いている人に命を断つことの重みを感じさせていたら、作業は成り立たないだろう。部分的に作業をやっているからできるのであって、あの過程に参加する数の人間がそれぞれ屠殺から解体まですべて一人でやることは不可能に近い。

 牛の解体をクライマックスに持ってきたのは命を最も感じさせる処理であるからにほかならない。これに比べれば、野菜の生産現場の描写などは付け足しとも思え、牛の人工授精から解体までを詳細に描くだけでも映画として成立するだろう。監督の意図を実現するには牛の解体だけで事足りるのである。ただし、そうなったら重すぎる映画になるのかもしれない。野菜や果物のシーンにも農薬の問題などは含まれているけれども息抜き的な効果の配慮もあるのだろう。

2008/07/03(木) Dreamweaver CS3

 日本語プログラム言語「なでしこ」の作者・クジラ飛行机さんの「Adobe AIRプロフェッショナルガイド」を読んだら、DreamweaverでもAIRプログラミングができることが分かったので、衝動的にバージョンアップ版を購入。というか、僕が持っているDreamweaver MXがぎりぎりバージョンアップの対象製品になっていたので、買っておこうかと思ったのだ。

 以前はよく使っていたが、最近はほとんど起動することもなかった。タグ入力ソフトの方が個人的には便利なのだ。HTMLの知識ゼロでもかまわないブログ全盛の現在、ホームページ作成ソフト自体、あまり必要ないような気がする。XOOPSのようなサイト構築ソフトもあるし。Web作成の主流はサーバーサイドの技術に移っているのだろう。まあ、それでもHTMLやCSSの知識はあった方がいいけれど。

 Aptana Studioもインストールして日本語化してみたが、これは起動が遅いし、デフォルトの文字コードががUTF-8なので、SJISのファイルを読み込むと、文字化けが発生する。これはエンコードを変更すれば、良いことだが、それよりもUTF-8で最初から作っておいた方がいいのだろう。Dreamweaverも新規作成ファイルはUTF-8になる。DOCタイプ宣言はXHTML。SJISでHTML4.01というのはもう古い書き方なのだろう。

 それにしてもDreamweaver、ガイド本がないと何ができるかもよく分からない。何か買ってこよう。

2008/07/01(火)ココログ

 NHKのニュースで大学生の論文にネットからのコピペが多いと言っていた。これ、コピペではなく、盗用と言った方が正確では。ネットでは著作権意識が希薄だから、他人の文章を無断で引用しても盗用の意識がないのだろう。

 xfyブログエディタが本格的に使いたくなったので、@niftyのココログに登録してみた。もう書くこともないし、ブログは作りたくないんだが、とりあえず。幸いなことにパスワード保護があって、サイト全体をアクセス制限できる。これならば、ネット上のメモ帳みたいな使い方ができるな。メールでも更新できるのが優秀。しばらくは非公開のまま使ってみよう。

2008/06/21(土) アドオン

 Firefox3はお勧めのアドオンを表示するので、次々に入れる羽目になった。ブログを書く時に便利なのがMake Link。右クリックからURLのコピー形式が選べて、mixi用にはテキスト形式で、この日記にはリンク形式でという風にクリップボードにコピーできる。YouTubeの動画をダウンロードするにはDownloadHelperが最強。YouTubeだけでなく、いろんなサイトの動画ファイルのダウンロードが簡単になった。

 地味だけど便利なのがCaluclator。つまり電卓。ツールバーにボタンを登録しておくと、ブラウザからワンクリックで起動できるのが良い。同じ意味でFireFTPも。ブラウザ閉じてFTPソフトを起動してという手間がいらない。ReminderFoxはスケジューラー。これも他にスケジューラー使ってなければ、お勧めだろう。

 アドオンを次々入れていくと、何でもブラウザ上でできてしまう。これがIEより優れているところ。メモリーの使用量は多くなるだろうが、Firefox3になって、メモリー管理は以前より良くなったようだ。

2008/06/18(水) Firefox3

 ダウンロードデイの案内メールが来ていたので、日本のサイトに行ったら、混雑していてダウンロードが始まらない。しょうがないので、本家からダウンロード。

 起動は確かに速くなっている。アドオンで使えなくなっているのがいくつかあった。Auto Copy、bbs2chreader、Fast Video Download、Tabbrowser Preferenceがダメ。Google Toolbar、Gmail NotifierなどGoogle関係のアドオンが使えたのは良かった。これが使えないと、相当に不便になる。

 Javascriptの処理も高速化されたそうで、Gmailの反応がサクサクになった。個人的にはこれが一番のメリット。