2012/12/13(木)「007 スカイフォール」

 映画の最後の方で、ある人物がシリーズでおなじみのキャラクターであることが分かってニヤリとさせられる。「ダークナイト ライジング」の時は最後に明らかになるあの人物に関して、開巻間もなく分かったが、これは分からなかった。というか、まず想像の範囲外にある。ああ、そう言えば、最近出ていなかったよな、この人、という感じ。007シリーズファンへの目配せなのだろう。

 IMDbで調べてみると、このキャラクター、ボンド役がダニエル・クレイグに代わった「カジノ・ロワイヤル」以降、出ていなかった。この人物も含めて「スカイフォール」はいろいろな意味でシリーズをリブートさせる役割を持つ映画だ。評価の高い映画だが、僕はそれほどとは思わなかった。ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)がアストンマーチンDB5(おお、懐かしい)に乗り換えたところで、ボンドのテーマが鳴り響き、後半への期待が高まるのだが、当てが外れた。クライマックスのスケールが小さいのだ。サム・メンデス監督だけに映画の出来は悪くはないのだが、後半は007でなくても成立する話だと思う。