2011/09/24(土)「ワイルド・スピード MEGA MAX」

 最後の最後にあの女優が出てくる。あれ、なんで、とシリーズを見ていない僕は思った。WebCGの読んでますカー、観てますカー(執筆はNAVIの元編集長)を読んで、ああ、そういうことなのか、と思った。いくらシリーズをスケールアップしてストリートレース以外の要素を取り入れたとはいっても、シリーズを見ていないと、分からないことはあるのだ。

 だいたい、リオデジャネイロのボスの金を全部奪い取るという計画に集められた面々はこれまでのシリーズに登場してきたメンバーだったらしく、僕はそれも知らなかったので、なんでこんな地味な役者たちがと思ったりしたのだ。だから、やっぱりこの映画はシリーズをずっと見てきた観客の方が絶対に楽しめるだろう。

 映画は「ちょっとそれは無理だろう」というシーンがクライマックスにあるし、作りに荒っぽい部分もあるのだけれど、僕はそれなりに面白かった。アクションのスケールがなかなかである。ジャスティン・リン監督、頑張っている。インプレッサやフェアレディZなど日本車が出てくるのもよろしい。最後を締めるのは日産GTRだ。やっぱり、この車、公道を走るレーシングカーという感じがする。

 主演のヴィン・ディーゼルは恰幅をまして魅力を増した。悪役みたいに見えるFBI捜査官ドゥエイン・ジョンソンも迫力があっていい。ジョーダナ・ブリュースターは「パラサイト」で初めて見て伸びる女優かなとおもったけれど、そういうこともないまま年を重ねた感じ。これはちょっと残念だった。

 さらに続きを作りますよという終わり方なので、次作が公開されるまでに過去のシリーズも見ておきたい。