2009/08/19(水) 「黄色いハンカチ」

会社の近くの書店でピート・ハミル「ニューヨーク・スケッチブック」と一川誠「大人の時間はなぜ短いのか」を買う。「ニューヨーク…」にはあの「黄色いハンカチ」が収録されている。山田洋次の「幸福の黄色いハンカチ」の原作。僕は、山田洋次の映画はドーンの「幸せの黄色いリボン」が元ネタだとずっと思っていたが、本書のあとがきによると、山田洋次は「黄色いハンカチ」がリーダーズダイジェストに掲載された際に読んで、映画化を思いついたのだという。

調べてみると、ピート・ハミルが「黄色いハンカチ」を書いたのは1971年。それをヒントにドーンの「幸せの黄色いリボン」が1973年に生まれ、大ヒットした。そして山田洋次が映画化したのが1977年ということになる。

「幸せの黄色いリボン」のヒットは僕が洋楽を盛んに聴いていたころで、ホントに何度繰り返し聴いたことか。ハンカチをリボンに変えたのは歌詞になりやすいためか?

 

「ニューヨーク・スケッチブック」は1982年に初版が単行本で出た。「黄色いハンカチ」は6ページしかなく、プロットだけという感じ。それでもこの話は良くできているなあと思う。今回の文庫本は新装版と銘打たれており、アメリカでの「黄色いハンカチ」(The Yellow Handkerchief)映画化に合わせて4月に発売された。映画の主演はウィリアム・ハート、妻役にマリア・ベロ。それに「トワイライト 初恋」(11月に続編の「ニュームーン」が公開される)のクリステン・スチュワートが桃井かおり役なのだろう。2007年に製作されたのに未だに公開されないのは、出来が良くないためではないかと心配になる。本書の帯には2010年公開予定とある。IMDBでは7.3とまずまずの点数だが、170人しか投票していない。アメリカではサンダンス映画祭で上映されたそうだが、一般の劇場では公開していないのか。

予告編はThe Yellow Handkerchief - Trailerにあった。