メッセージ

2000年06月01日の記事

2000/06/01(木)「ミッション・トゥ・マーズ」

 ブライアン・デ・パルマ初の宇宙SFである。NASAが全面協力したとかで、素晴らしくリアルな宇宙の場面を見ることができる。実際、中盤までは「2001年宇宙の旅」を思わせる傑作。いやSFXのタッチも全体のストーリーもそうで、これはデ・パルマ流「2001年」なのだろう。~

 流星塵(宇宙塵?)の宇宙船衝突→修理→故障→脱出→火星への自由落下(フリーフォール)と続く中盤はとてもいい。全然関係ないけど、僕はロバート・ワイズ「アンドロメダ…」のリアルさを思い出した。共通点は宇宙SFに関係のない監督が演出したハードSFというだけなんですけどね。それと、フリーフォールの場面はガンダムですね。こんな場面、実写では初めて見た。ここだけでも貴重です。~

 がっかりするのはラストがあまりにもありきたりの話に落ち着くこと。30年前だったら、これで良かったのかもしれないが、もはやこの決着では古すぎる。宇宙人の造型も含めて新鮮味に乏しいのである。脚本(グラハム・ヨスト)にだれかSF作家を加えた方が良かったと思う。