2004/06/25(金)「頭山」
宮崎映画祭で上映された「ヤマムラ・アニメーション図鑑」の1本。アカデミー短編アニメーション賞ノミネート、ザグレブ国際アニメーション映画祭グランプリ受賞作品。落語の「頭山」を素直にアニメにした10分の作品で、アニメの技術に関しては特別に優れているわけではない。海外での高い評価は落語が評価されたと考えていいのではないか。
SFが多い落語の中でも「頭山」はシュールな話である。サクランボの種を食べた男の頭に桜の木が生えてくる。春になって桜の花が咲くと、そこに花見客が訪れ、どんちゃん騒ぎが始まる。騒がしさに怒った男は桜の木を抜いてしまう。しかし、雨が降って抜いた穴に水がたまり、今度は泳ぎに来る客で騒がしくなる。オチもシュールなので、どうアニメ化するのかと思ったら、「ロイスの無限」的描写を使っていた。これはうまいと思う。
「ヤマムラ・アニメーション図鑑」の他の作品はいずれも幼児向け。NHK制作のアニメもあった。粘土アニメのようでそうではない作品とか。