2006/06/04(日) JAF入会
3年ぶりにJAFに入会した。今はクレジットカードでの支払いを選べば、ホームページからすぐに入会でき、仮会員証が印刷できる。入会金2000円、年会費4000円で3年間を選んだ。3年にすると、1000円割引がある。正式の会員証が届くまでには3週間程度かかるそうだ。それまでにトラブルがあったら、仮会員証で大丈夫という。
入会したのは夏の家族旅行がJAFに入っていると、割引があるため。といっても3年分の会費の合計ぐらいの割引にしかならないんですけどね。
2006/06/02(金)「いちご白書」
別に傑作ではないのだが、60年代の学生運動の雰囲気は伝わってくる(映画の公開は1970年)。ノンポリのボート部の学生サイモン(ブルース・デイヴィソン)が何となく学生運動にかかわる。きれいな女子学生リンダ(キム・ダービー)に惹かれたせいもあるが、そのうちに大学の姿勢に怒りを感じて、本気でかかわるようになる。クライマックス、大学を占拠した学生たちを州兵が催涙ガスをまきながら強制排除するシーンは有名。
監督のスチュアート・ハグマンは「スパイ大作戦」などテレビの作品が多い。ジョニ・ミッチェルが歌う主題歌「サークル・ゲーム」はラジオでよく流れていたので懐かしかった。。
2006/06/01(木)「ナイロビの蜂」
レイチェル・ワイズとレイフ・ファインズがしみじみと良い。ファインズがイギリスに帰り、妻のいない寒々とした自宅で泣き崩れるシーンなどは胸が詰まる。最愛の者を亡くした男の喪失感がよく出ていた。
だが、あのとんでもない傑作「シティ・オブ・ゴッド」のフェルナンド・メイレレス監督作品としては物足りない。「シティ・オブ・ゴッド」は編集とカット割りに驚嘆させられたが、今回は技術的におっと思わせるシーンはなかった。オーソドックスな演出なのである。好みから言えば、主人公には復讐の鬼と化して欲しかったところ。それがそうならないのはジョン・ル・カレ原作だからだろう。
2006/06/01(木) ホームページ容量100MB
昨日書いたことは間違い。ホームページのディスク容量を今日確認してみたら、100MBになっていた。Bフレッツ接続だと、親IDも子IDもディスクスペースは100MBになるんだな。これは昨日以上に得した気分。でも考えてみれば、無料のmixiでも100MBあるんだから、これぐらいは当然か。
2006/05/28(日)「クラッシュ」
交通事故で始まり交通事故で終わる映画だが、タイトルの「クラッシュ」は人と人との衝突を意味しているようだ。毎日毎日、苛立ちながら暮らしている白人、黒人、ペルシャ人、中国人、メキシコ人たちのエピソードをポール・ハギス監督はロサンゼルスの縮図として描き、わずかな前進と希望を感動的に提示して映画を終える。これがロサンゼルスの映画人に支持されないはずはなく、アカデミー作品賞も納得できる。
ハギスはパンフレットで「この映画のテーマは人種や階級についてではなく、見知らぬ人間への恐怖についてである」と語っている。見知らぬ他人への恐怖が銃犯罪を生む。「ボウリング・フォー・コロンバイン」(2002年)でマイケル・ムーアが示した結論をフィクションとして描いた作品と言えるだろう。人種差別、社会的偏見を含めた相互無理解が悲劇を生んでいく。だから悲劇から一転して幸福感にあふれる透明マントの奇跡のようなエピソードは天使のいない街に天使が舞い降りた瞬間を描いたものとして胸を打つ。厳しさに足りない面はあるし、人間関係が接近しすぎていくところなどいくつかの弱点も見受けられるが、ハギスの脚本は優れたものだと思う。何より希望を捨てていないところがいい。ラスト、ロサンゼルスに降る雪は街の浄化を意味しているのだろうか。
映画には多数の人物が登場する。麻薬中毒の母親を持つ黒人刑事グラハム(ドン・チードル)と同僚の女性刑事リア(ジェニファー・エスポジット)、若い黒人の2人組アンソニー(リュダクリス)とピーター(ラレンツ・テイト)、検事のリック(ブレンダン・フレイザー)とジーン(サンドラ・ロック)夫婦、その家の鍵の修理に来たダニエル(マイケル・ペニャ)、ペルシャ人の雑貨店経営者ファハド(バハース・スーメク)、白人警官ライアン(マット・ディロン)とハンセン(ライアン・フィリップ)、テレビディレクターのキャメロン(テレンス・ハワード)とクリスティン(サンディ・ニュートン)の夫婦。序盤はこうしたキャラクターのエピソードがばらばらに描かれていき、ちょっと飽きたかなと思い始めたところで多重衝突事故が起こる。事故現場に駆けつけたライアンの行動がまず最初のエモーショナルな場面。それまでの描写で黒人差別主義者のように思われたライアンは転倒した車の中から黒人女性を必死に助けようとする。このライアンに限らず、ハギスの脚本は単純に人間を善悪に色分けしていない。だから話が真実味を帯びてくる。
俳優のビリングのトップはサンドラ・ロックだが、このいつも苛立ち、差別的発言を公言する女性のキャラクターは終盤にある出来事で変化するという場面が用意されていながらも、決して主人公ではない。貧困や差別や家庭の事情で登場人物たちにはそれぞれに苦悩があるが、中でもドン・チードルの役柄は他人の理解どころか、母親にさえ理解されていない点で悲痛である。しかも弟を助けようとした行為が少しも報われない。この弟が実は、という部分が終盤に明らかになる。そうした人間関係の接近は先に書いたように弱点ではあるのだけれど、ハギスはそれを承知の上でフィクションを構築したのだろう。伝統的なハリウッド映画というのはそういうものである。観客に現実の厳しさだけを見せるよりはいい気分で映画館を出させる。ハギスはハリウッド映画の範疇にとどまりながら、良心的な作品を作った。志の高さがこの映画の美点なのだと思う。