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アカデミー賞のノミネート作品が昨日、発表された。作品賞の候補は昨年より1本少ない8本。Metacriticのメタスコアを上から並べると、以下のようになる。
「スポットライト 世紀のスクープ」93点 「マッドマックス 怒りのデス・ロード」89点 「ブルックリン」87点 「ルーム」86点 「マネー・ショート 華麗なる大逆転」81点 「ブリッジ・オブ・スパイ」81点 「オデッセイ」80点 「レヴェナント:蘇りし者」77点
この点数で普通に考えれば、「スポットライト」が有力だが、一番低い「レヴェナント」がゴールデン・グローブ賞では映画のドラマ部門で作品賞だったので、どうなることか分からない。
個人的に気になっているのは「マネー・ショート 華麗なる大逆転」(原題The Big Short)。コメディみたいな邦題が酷すぎるが、マイケル・ルイス「世紀の空売り―世界経済の破綻に賭けた男たち (文春文庫)」(amazon)の映画化なのである。この傑作ノンフィクションについては3年前、読書日記の方に感想を書いた。サブプライムローンで浮かれている世間とは反対の立場に賭けたトレーダーたちの物語。アスペルガー症候群の天才的な投資家マイケル・バーリの孤独な姿に胸を打たれた。マイケル・ルイスは「マネー・ボール〔完全版〕 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)」(amazon)も良かったが、これも好きな作品だ。
映画ではマイケル・バーリをクリスチャン・ベールが演じ、助演男優賞にノミネートされている。このほか、監督賞(アダム・マッケイ)、脚色賞(チャールズ・ランドルフ、アダム・マッケイ)、編集賞(ハンク・コーウィン)の計5部門で候補となった。
出演者はベールのほかにスティーブ・カレル、ライアン・ゴズリング、ブラッド・ピットなど。監督のアダム・マッケイはこれまでの監督作ではコメディが多いが、今回もコメディタッチを取り入れているのだろうか。日本では3月公開とのこと。