2002/01/16(水)「スパイキッズ」

 子ども向けの映画なのだが、監督がロバート・ロドリゲス(「フロム・ダスク・ティル・ドーン」「パラサイト」)なので少し期待した。でもやはり子ども向けだった。作りが雑で心がこもっていない。ロドリゲスは子ども向け映画の力を信じていないのだと思う。

 敵対していた2人のスパイ(アントニオ・バンデラスとカーラ・グギノ)が結婚するエピソードを描く冒頭はスピーディーで良い出来なのだが、そこから始まるメインのストーリーがいきなりファンタジーである。マッド・サイエンティストのフループ(アラン・カミング)が作った子ども型ロボット“スパイキッズ”を完成させるために、バンデラスがスパイ時代に作り、秘かに持っていた“第三の脳”を狙う。バンデラスとグギノは誘拐され、2人の子どもカルメン(アレクサ・ヴェガ)とジュニ(ダリル・サバラ)が救出に向かう。

 フループが作る親指型のロボット“サム・サム”や機械で人間が変換された怪物キャラクターは、いかにもお子さま向け(でも気持ち悪い)の造型。フループのいる城も同様。キャストは豪華で、ジョージ・クルーニーがちらりと出てくる。「ターミネーター2」のロバート・パトリック、テレビ版「スーパーマン」のロイス・レイン役テリ・ハッチャーも出ているが、ハッチャーはあまりといえばあまりの格好になる。アメリカで人気が落ちたのだろうか。

 SFXはそれなり。子役に魅力がないのが難。