2000/12/16(土)「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」
平成ゴジラシリーズの設定をすべてなかったことにして、一から始める発想はいいのだが、肝心のメガギラスとの対決となるクライマックスが極めて退屈。工夫も何もない戦い方である。ここがダメなので映画全体もダメな感じを受けてしまう。
メガギラスは「ラドン」に出てきた古代のヤゴ怪獣メガヌロンの進化系である。ヤゴがトンボになってメガニューラになり、その中の一匹が仲間から養分をもらって巨大化したのが、メガギラスというわけ。「ガメラ2 レギオン襲来」の影響がありありで、多数のメガニューラが群舞し(ここは素晴らしい出来)、ゴジラに張り付く様はレギオンそのものだった。自衛隊の隊長役で永島敏行が出てくるのもガメラの影響だろう。永島敏行はすぐにゴジラの犠牲になり、その部下の田中美里がゴジラへの復讐を誓うというのはなかなか良い設定。この導入部分を見たときは期待通りの出来かなと思ったんですけどね。科学者役で星由里子というのは何かの冗談でしょう。
メガニューラの出来はいいのだから、これにもっと活躍させてほしかった。人間をもっと襲わないとダメでしょう。小学生のころ、「ラドン」のメガヌロンを見たときは人間を次々に襲う様子がとても怖かったが、この映画の中では犠牲になるのは2人だけ。やはり子供向けを意識したのだろうか。