2000/06/07(水)「プロポーズ」

 バスター・キートン「セブン・チャンス」のリメイク。主演は「バットマン」のロビンことクリス・オドネルだから、キートンが「セブン・チャンス」の後半で見せたような体技ができるわけがない。映画はロマンティック・スラップスティック・コメディとなる。

 脚本はアイデアを詰め込んでいるように見えるけれど、あまりうまさを感じさせない。つまり下手。2度もプロポーズに失敗した主人公が3度目の正直で行うプロポーズにも説得力がない。相手役のレニー・ゼルウィガーは悪くないが、良くもない。ゲスト出演のブルック・シールズの使い方はあまりと言えば、あまりでしょう。

 この映画、ほとんど客が入っていないという。ならば、「ああ、『プロポーズ』見逃したの。あれは拾いものだったよう」などと言いたくなるが、言えない。決してダメな映画ではないけれど、見逃してもいっこうに構わない。