2003/10/18(土)「リーグ・オブ・レジェンド 時空を超えた戦い」

 19世紀末のイギリスを舞台に冒険家のアラン・クォーターメインやジキル博士とハイド氏、吸血鬼ミナ・ハーカー、不死身の男ドリアン・グレイなど小説の超人7人が結束して、「オペラ座の怪人」のファントム率いる悪の組織と戦うVFXアクション。アラン・ムーア原作のコミック(グラフィック・ノベル)を「ブレイド」のスティーブン・ノリントンが監督した。この監督、こういうSF的な題材が好きなのだろう。僕も好きだが、設定は大変面白いのに出来の方は凡庸極まりなかった。クォーターメイン役のショーン・コネリーを除けば、B級俳優ばかりで、華やかさに欠けるのが弱いところ。「X-メン」の縮小版という感じが拭いきれない。怪人ハイドのまるで超人ハルクを思わせる造型のみ、面白かった。

 1899年、ロンドンの英国銀行が謎の軍団によって戦車で襲撃され、古い海上都市の設計図が強奪される。続いて、ドイツの飛行船工場が同じ軍団によって襲撃される。互いに相手国の仕業と緊張が高まり、ヨーロッパは世界大戦の危機に陥る。英国政府は戦争を阻止するため、冒険家でアフリカに住んでいるアラン・クォーターメイン(ショーン・コネリー)にあるチームのリーダーになるよう依頼。自分自身も襲撃を受けたことから、クォーターメインは依頼を引き受け、ロンドンに向かう。軍事情報部のM(リチャード・ロクスバーグ)は事件の黒幕がファントムと呼ばれる仮面を付けた男であることを明かし、ノーチラス号のネモ船長(ナサーラディン・シャー)、透明人間のロドニー・スキナー(トニー・カラン)、科学者で吸血鬼のミナ・ハーカー(ペータ・ウィルソン)を紹介する。これにドリアン・グレイ(スチュワート・タウンゼント)とアメリカの諜報員トム・ソーヤー(ジーン・ウエスト)、パリに逃げていたハイド(ジェイソン・フレミング)を加えた7人がファントムの野望を阻止しようとする。

 78億円の製作費をかけただけあって、巨大なノーチラス号の造型やベニスの崩壊シーン、ファントムの巨大な城塞などVFXはまずまずの出来だし、レトロな雰囲気も悪くない。しかし、序盤の7人を集めるくだりが仕方ないとはいえ、冗長なタッチ。これ以降もノリントンの演出は緩みがちで、どうもピリッとしない。俳優たちの弱さに加えてプロットも弱いので、ドラマが平板で盛り上がってこない。新鮮みが感じられない映画になってしまった。どこかにポイントを置く工夫が脚本にも演出にも欲しかったところだ。