2011/05/27(金)「ファンタスティック・プラネット」
1973年のアニメ。フランス、チェコスロバキア合作。アニメというよりは動く絵本という感じだが、そこらのアニメよりはずっと面白い。アニメは絵とストーリーが重要であることを再認識させられる。フランスの作家ステファン・ウルの原作「オム族がいっぱい」をルネ・ラルー監督が映画化。ドラーグ族といわれる巨人族が支配する惑星で虫けらのように扱われる人間たちを描く。人間はドラーグによってペットとして飼われたり、駆除されたりしている。主人公のテールがドラーグから盗んだレシーバーによって、人間たちは徐々にドラーグの高度な科学技術を習得し、反撃する。
amazonのレビューで、子供の頃に見てトラウマになったと書いている人がいるが、当然だろう。人間にとっては絶望的な状況で怖さと気味の悪さがある。38年前の作品だが、まったく古びていない。強い個性を備え、時代を超えた普遍的な作品になっている。カンヌ映画祭審査員特別賞。