2005/12/23(金)「HINOKIO」

 引きこもりの少年が遠隔操作のロボット(ヒノキが一部に使われているのでヒノキオとあだ名が付く)で学校に行くようになり、友人との交流を通じて引きこもり生活から脱する。よくできたジュブナイルだと思うが、題材を詰め込みすぎて未消化に終わった部分が多い。現実とリンクしているゲーム世界の扱いなど中途半端。ゲームが現実を浸食してくるような展開になると好みの映画になったと思う。驚くのはCGで作られたヒノキオの自然さで、どれがCGでどれが本物か見分けがつかない。この技術はハリウッドに負けていない。

 監督の秋山貴彦はVFXマン出身。山崎貴のデビュー作「ジュブナイル」もドラマ的には弱い部分が多かったから、秋山貴彦にも2作目を期待したい。

 主人公を演じるのは「大停電の夜に」の本郷奏多。友人役の田部未華子は最初、少年かと思っていたら、少女と分かる場面でびっくり。要注目。堀北真希が小学生役で出ていて、これもびっくり。キャスト紹介を見るまで堀北真希とは分からなかった。堀北真希はいろんな役柄ができるのに感心する。今年は映画に3本出たのかな。